育休社員の職場での赤ちゃんお披露目に落ち込む

——義理の母親からは孫の出産を切望され、後輩からは「なぜ子供を作らないの?」と不思議そうな眼で見られる、といったイメージですか。子供がいない女性の中には、育休中の女性社員が職場に赤ちゃんを連れてくるたびに、肩身が狭い思いをしているという人もいると聞きますが。

朝生:その辺りはお互い様だし、個人の受け止め方次第なのでは。子供がいない人が、子供がいる女性に、知らず知らずの内にプレッシャーを与えたり、傷つけたりすることもあると思います。私は不妊治療中に、子育てのために仕事を辞めた人から「あなたは恵まれているわね、好きなことができて」と言われ、ちょっとむっとしました。

 一方で、会社員時代、子供を保育園に迎えに行かねばならない社員に、夕方のミーティングを持ちかけてしまったこともありました。その時、うっかり「ああ、Aさんがいるから夕方の会議はダメだったわね」と言ってしまった。他意はなかったにしろ、言われた相手は「自分が迷惑をかけている」という気持ちになったかもしれません。

——確かに。

朝生:子供を持つ人も持たない人も、お互いに「羨ましいな」とか「大変そうだな」と思うこともあるし、お互いに「自分の人生はこれでいいのか」と不安にも思う。でも人間はそれぞれの人生を引き受けて生きていくしかない。お互いの生き方を対立構造で語っても不毛です。

——ただ、お話を聞く限り、前者には世間という味方がついていますが、後者にはそれはありません。子供を持つ人は、悩んでも「これが当たり前」「世間もそう言っている」と自分を納得させられるかもしれない。でも、子供がいない人はそうはいかない。「子供がいないのは不幸」という価値観の中で、いつまでも自分の人生を肯定できない状態になりかねません。ここで、本題です。果たして子供がいない人生は本当に不幸で、悲惨な末路が待ち受けているのでしょうか。