悩みの99%は悩んでもどうにもならない
人の悩みの99%は、悩んでもどうにもならないこと。過去の出来事にとらわれたり、将来のことを不安に思ったり、みんな悩まなくていいことで悩んでいます。つまり、ほとんどの人が自分ではどうにも変えようがないことで息苦しくなっているのではないでしょうか。
過ぎてしまったことは、自分の力ではどうにもできません。私はどんなときも起きたことを受け入れました。その上で何ができるか、どう変えていくかを考え、本当に必要だと思うことに全力を注いだのです。
ひたすら目の前の課題に没頭すればいい。取り組んでみたけれど、うまくいかなかったら別の方法を試せばいい、成功したら続けてみればいい。複雑に考え過ぎず、シンプルに考えることです。そんなふうに考えると、少し気が楽になってきませんか。
あとは他人からしたら明らかに失敗に見えるようなことでも、失敗と思わないような心の癖をつけるといいと思います。
私は、500個は売れると思った商品が100個しか売れなかったとき、「100個しか売れなかった」とは思いません。「商品自体は素晴らしい。売れなかったのは、商品の魅力がきちんとお客様に伝わらなかったからだ。紹介方法などを軌道修正して、次は500個を超えよう」と考えます。
目標の達成を目指してどんなに努力しても、目標に届かないこともあります。でも、毎日常にベストを尽くしていれば、かなりの確率でいつか目標に到達します。何より大切なのは、プロセスの中で200%、300%の力で物事に取り組んでいるかどうかだと思います。
「もうこれ以上できない」というレベルまで日々全力で仕事をしていたら、結果的に失敗したとしても、すぱっと気持ちを切り替えられるのではないでしょうか。
つまり、目の前で起きていることをどう解釈するか次第だということです。悲観的になれば消極的になり、楽観的に捉えれば前進する力になります。心の持ち方一つで、どんな問題が降りかかってきても、必ず乗り越えていけるもの。だから私はくよくよと思い悩んで眠れないということがほとんどないのです。
「得な性格」だと周りから羨ましがられることもありますが、単なる楽観主義者でもないつもりです。状況を漫然と傍観することなく、自分ができることに前向きに取り組んできた。私は、そう思っています。
聞き手・文/荻島央江 人物写真/菅 敏一 イメージ写真/PIXTA
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