「わがままなのかもしれないのですが、私は仕事で自分にプレッシャーをかけている分、相手が同じようにピリピリしている人だとしんどいだろうなと思います。

 例えば、年齢が離れている年上の男性だったら、張り詰めている私を包み込んでくれるのかな? と思ったり、自分と違う空気感の人だったら、家で待っていてくれて、私が帰ったら話を『うんうん』と聞いてくれて、そして家事もやってくれたらと思ったり……。要するに、私ってお母さんに甘える子どもそのものなんですよね(笑)、なんだか恥ずかしいですけど……。

 昔から、結婚を渋る元彼と別れられなかったり、片思いをずっと引きずったり、そういう恋愛傾向があります。実際、告白してきた人と付き合ったら大切にしてくれそうだなと思うことはあるのですが、私は多分弱虫で、自分という人間を愛してくれる人がいないという事実に直面するのが怖くて、自分の気持ちをぶつけることから逃避しがちです。

 仕事は恋愛と違って、頑張った分結果を出せるので、没頭しやすいんです。だからこそ、付き合う人や結婚相手には、弱い私を認めてくれて、頑張っている私をかわいがってほしいなと思います」

――仕事を頑張り過ぎて少し疲れているようですが、そんなMさんを癒やしてくれる相手なら、「たとえ相手の収入が低くてもいい」という言葉も。

 「そうですね。結婚相手は、自分より収入が低くてもいいです。いっそのこと、専業主夫でも構わないと思っています。

彼の収入は低くても「癒し」があればいい (C) PIXTA
彼の収入は低くても「癒し」があればいい (C) PIXTA

 ほどほどに自分たちが好きなようにやっていける収入があって、お互いを尊敬して、穏やかに暮らす。そしてその人が私のささやかな言葉にも『うん』と相づちを打ってくれたら、それは幸せなのだろうなと思います」

――男性に癒やしを求めるほど、日々のお仕事にコミットされているMさん。仕事上のどんな点がプレッシャーになっているのでしょうか?

 「他の業界も同じだとは思いますが、広告業界もウェブや新技術の台頭で、新しい時代を淘汰されずに生き残るための岐路に立たされているなと感じます。新しい価値観と手法を求めるクライアントに自社のリソースをどう価値付けて提供していくかという視点で、時代と戦っている感じです。

 数字が求められる営業で、かつ柔軟に対応するスキルが求められるので、それがプレッシャーになっているのかもしれません」

――Mさんを癒やしてくれる将来のパートナーや家族を養っていくために、今のようなハードな仕事スタイルを続けていくと思いますか?

 「そうですね。仕事が好きで、こんなことをやりたいといった夢もあるので、結婚しても働き方は変えずに続けるつもりです。

 たとえ大変でも、働き続けることは、大事にしていきたいと思っています。自己肯定感や社会とのつながりといった価値があると感じるので。今働いている会社は、子どもを産んでも働き続けやすいようなので、出産したらバッチリ育休を取って、復帰後も活躍したいと思います!」