“脱・普通のチョコ”カリスマバイヤー厳選 バレンタイン和菓子6選

■甘仙堂（かんせんどう）
「ごまゆべし」　1個 130円

　東北・北関東で製造される「ゆべし」とは、クルミを練り込んだ餅菓子のこと。こちらの「ごまゆべし」は、餅の部分に黒ごまがたっぷりと使われており見た目はまっ黒。ごまの風味も濃厚です。噛みしめると、グミのように弾力がある餅にポリポリとした食感のクルミがアクセントを与え、まるでナッツ入りのガトーショコラのように絶妙なバランス感です。

【和菓子店について】

　「ゆべし」「ずんだ餅」などで知られる、宮城県を代表する和菓子処。苺や栗を使った変化球の「ゆべし」も製造しています。そのほか、「ゆべし」を一口サイズにした「梵天丸」、ずんだ入り生クリームを使ったロールケーキ「ずんだロール」なども好評です。

■田中屋せんべい総本家
「黒主」　55g 450円（税抜）

　150年の歴史を持つせんべいの老舗が限定販売するのは、黒ごまのせんべい「黒主」です。1円玉サイズでライトなこのせんべいは、黒ごまの香りがふんわりと漂う素朴な味わい。やさしい風味に加え、サクサクとした歯触りの楽しさが後を引く一品です。和テイストのもの以外とも馴染みやすく、アイスや生クリームとあわせて食べるのもおすすめ。

【和菓子店について】

　6代目の田中裕介さんは、せんべいというフィールドの中で自在なアレンジをみせる若旦那。さわやかなミントの香りと軽やかな食感がヤミツキになる「ミント煎餅」、「みそ入り大垣せんべい」にキャラメルペーストを塗ってガレットのように仕上げた「まつほ」も人気です。

≪チョコレートを取り入れた創作和菓子も≫

■乃し梅本舗 佐藤屋
「たまゆら」　6個入 1000円（税抜）

　白餡と寒天を加えて作られた生チョコに、山形銘菓である「乃し梅」をあわせた新発想の和菓子。バター不使用とは思えないほどのコク深い生チョコに、甘酸っぱい「乃し梅」のアクセントが効いています。2年ほど前に登場するやテレビなどのメディアでも注目を集め、昨年のバレンタインには注文が殺到しました。赤ワインやブランデー、日本酒との相性も◎。

【和菓子店について】

　山形銘菓「乃し梅」で知られる老舗和菓子店です。8代目の佐藤慎太郎さんが生み出す新作はどれも注目の的。「たまゆら」のほか、ラム酒を入れた羊羹に蜜漬けのレモンを浮かべた「りぶれ」など、自由な発想で生み出される進化形スイーツに定評があります。

文／西門和美、写真／畑主税