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睡眠リズムの乱れが糖尿病や心臓病を招く、週末も規則正しい生活を

 休日は平日よりも遅くまで寝てしまいがちだが、睡眠リズムが乱れると、代謝異常が起こり、糖尿病や心臓病につながりやすいことが米国の研究で明らかになった。

 家庭の外で週25時間以上働く男女447人(30~54歳)に、活動量計を手首につけてもらい、7日間の生活リズムを調べた。結果、平均で起床時間は午前6時31分、就寝時間は午後11時41分、睡眠時間は6.8時間。対象者の85%は休日は平日よりも遅くまで寝て、15%の人は平日よりも早く起きていた。

 平日と休日の睡眠リズムが大きく違う人は、善玉コレステロール(HDLコレステロール)値が低く、中性脂肪値と空腹時血中インスリン値が高く、肥満傾向も強かった。この傾向は、年齢や性別、睡眠状態、飲酒、喫煙などで統計的に調整しても同じだった。

 研究者らによれば、睡眠リズムの乱れは「時差ぼけ」と同じ。休日もできるだけ平日と同じリズムの生活が良いようだ。

(J Clin Endocrinol Metab; 電子版Nov.18,2015)

文/八倉巻尚子、編集部 写真/PIXTA

日経ヘルス2016年2月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります