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 糖尿病でない人でも、ヘモグロビンA1c(HbA1c)値が高い人ほど、がんを発症するリスクが高くなることが、日本の多目的コホート研究(JPHCStudy) で明らかになった。HbA1cは過去1〜2カ月の血糖値の状態を示す数値。

 JPHC糖尿病研究のデータから、がん既往歴のない46〜80歳の2万9629人を対象に、HbA1c値とがんリスクの関連性を調べた。追跡期間の中央値である8.5年の間に、1955人ががんを発症。HbA1c値によって6つの群に分け、年齢や性別、喫煙歴などで統計的に調整した。

 その結果、HbA1c値が「5.0〜5.4%」群に比べて「5.0%未満」群のがん発症リスクは1.27倍、「5.5〜5.9%」群は1.01倍だが、「6.0〜6.4%」群は1.28倍、「6.5%以上」群は1.43倍だった。またすでに糖尿病とわかっている群では1.23倍だった。

 HbA1c値が糖尿病の範囲ではない人(6.4%以下)でも、がんリスクは高くなることから、「HbA1c値が高めの人は生活習慣を見直して、血糖値を調整することが、糖尿病の予防だけでなく、がんの予防にも大切」と研究者らは言う。

(Int J. Cancer; 電子版Dec. 1,2015)

文/八倉巻尚子、編集部

日経ヘルス2016年3月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

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