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 負荷の強い運動をしなくても、軽量のバーベルを使った運動を繰り返すと、脚や腰の骨密度が増えることが、米国の研究でわかった。

 普段あまり体を動かさない男女20人(平均48歳)が、27週間の運動プログラムに参加した。2つの群に分かれ、試験群は無理のない負荷で行う全身のウエートトレーニング(ボディパンプ)、対照群はピラティスとヨガを組み合わせて体幹の筋力とバランスを鍛える運動を行った。試験群のおもりの重量は自分で選んだ。

 2群とも運動に慣れるための3週間の予備期間の後、12週間は上記の運動を週2回、自転車こぎ運動を週3回行った。次の12週間は上記の運動と自転車こぎ運動を週3回ずつ行った。1日当たりの運動は60分で、800~1000回繰り返した。

 結果、試験群では運動前に比べて、腕の骨密度が4%、脚が8%、骨盤が6%、脊椎が4%増えた。一方、対照群では有意な骨密度の変化はなかった。

 また脚と背中の筋力が試験群では25.3%増、対照群では18.4%増えた。脚の筋力の増加は骨盤の骨密度と相関があった。

(J Sports Med Phys Fitness; 電子版Sep. 11,2015)

日経ヘルス2016年1月号掲載記事を転載
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