寝る前のお風呂は寝つきと睡眠の質を良くしてくれます。(©Tharakorn Arunothai-123rf)
寝る前のお風呂は寝つきと睡眠の質を良くしてくれます。(©Tharakorn Arunothai-123rf)

 正解は、(2)1時間前 です。

 足利工業大学睡眠科学センター教授の小林敏孝さんによると、眠るときは本来、体をリラックスさせる副交感神経が優位になりますが、寒いと逆に体を緊張させる交感神経が高ぶるため、寝つきが悪くなります。

 冬の快眠対策として、小林さんは「入浴」をお勧めしています。

 ポイントは体温の変動です。「寝る前の入浴によって『深部体温』(脳や体の中心部の温度)を一時的に上げておくと、その後に体温が急降下します。この深部体温の下がり方が急激なほど、強い眠気がやってきます」と小林さんは説明します。

 そもそも、睡眠は体温の変化と密接な関係にあります。体温は昼間、活動しているときは高く、夜は徐々に下降して、眠っているときに最も低くなります。

 夜に「手足がぽかぽかしてくると眠くなる」というのは、体温が上がったように思いがちですが、実は体の深部ではまったく逆の現象が起こっているのです。ぽかぽかするのは手足の血管が拡張して、体内の熱を逃がしているから。その結果、深部体温はどんどん下がり、体をリラックスモードや入眠へと導く副交感神経が優位になります。ところが、手足が冷えていると、この熱放散がうまくいかず、深部体温が下がりにくくなってしまいます。このため、寝つきも悪くなるのです。

 入浴によって深部体温を一時的に上げれば、入浴後に温まった皮膚からの放熱が盛んになって、深部体温はがくんと下がります。

日経Gooday「快眠のための入浴は就寝何分前?」を転載

 さらに詳しい解説を読みたい方は、下記の見出しをクリックしてください。

◆ビジネスパーソンに贈る 眠りの超スキル
就寝1時間前までの入浴で、寒い冬でもスッキリ快眠