ルール2:休日の寝坊は2時間以内に

 たとえば日曜日に正午まで眠っていたとして、午後10時にベッドに入っても簡単に眠れるわけはない。夜眠くなる時間は朝起きた時間で決まるのだ。そのため、まずは一定の時間に起きることから始めなければならない。

 いつもと同じ時間に寝て早く起きようとすれば、最初は睡眠不足になっても仕方がない。そこを我慢して続けていくと、だんだん体内時計が整い、自然に早い時間に眠くなってくるという。

 「就寝時刻は多少ずれてもいいですが、起床時刻は絶対に守ってください。大切なのは平日と休日で起きる時間を変えないこと。睡眠不足が続いている場合はやむを得ませんが、それでもいつもより2時間以上遅くなってはいけません」(梶村院長)。

 つまり、普段は午前7時に起きるなら、休日も遅くとも9時までに起きるということ。昼まで眠っていては、平日にせっかく整えた体内時計が狂ってしまう。逆に言えば、日頃の睡眠不足は週末(土日)のプラス2時間でカバーできる程度に抑えておくことだ。

 必要な睡眠時間は人によって異なるが、起床時間が決まれば自動的に就寝すべき時間も決まってくる。梶村院長は患者の一人一人にこれまで快適だった睡眠時間などを聞き、その人ごとの睡眠時間を割り出していくが、「一般に15歳で8時間、25歳で7時間、45歳で6時間半、65歳で6時間が必要な睡眠時間の平均値です」と話す。

ルール3:ベッドにいる時間はできるだけ短くする

 必要とする睡眠時間が6時間半で、朝は7時に起きるなら、ベッドには夜の12時に入ればいい。

 ここで注意すべきは、必要以上に早くベッドに入らないこと。逆に朝は目が覚めたらすぐにベッドを出るようにする。つまり、ベッドにいる時間をできるだけ短くすることだ。必要な睡眠時間プラス30分を目安にしよう。

 ベッドで本を読むのもいけない。「読書するなら別の場所で。あくまでもベッドは眠るためだけの場所、と習慣づけて脳に覚えさせることで、ベッドに入ったら条件反射ですぐに眠れるようになっていきます」と梶村院長。

 規則正しい睡眠リズムが整えば、やがて目覚まし時計がなくても同じ時間に目が覚めるようになっていく。「体内時計がしっかりしてくると、就寝時間が1~2時間遅くなった日もいつもと同じ時間に起きられるようになる」という。