正解は、(1)たんぱく質・ビタミンB群です。
マリヤ・クリニック院長の柏崎良子先生は食に起因する心の不調の原因を「脳内の調整に不可欠なたんぱく質とビタミンB群の不足。さらに、過剰な糖質のとりすぎ」と指摘します。本来安定している脳内の物質や血糖が乱高下するために、心が不安定になるといいます。
そこでまず、たんぱく質を補い、血糖を安定させましょう。「たんぱく質は体の土台になり、血糖を緩やかに調整する。1日当たり手のひら1つ分を目安に、肉やたまごを食べたい」(柏崎先生)。
さらにビタミンB群も意識的にとることが大切です。「ビタミンB1は、糖の代謝に欠かせません。特に豚肉など、B1が多い食材を」と、新宿溝口クリニックチーフ栄養カウンセラーの定真理子さん。ちなみにB1の成人男性の推奨量は1.4mg、女性は1.1mgです。
一方、過剰な分の糖質を控えることも心の安定には必要と柏崎先生。「過剰な糖質は急激に血糖値を上げ下げするため、体は自律神経やホルモンを総動員して調整する。それが心の不調に表れる」。
心を元気にする3つの食事ルール
朝はたまごでたんぱく質をとる
血糖値の乱れを防ぐため、朝食はしっかり食べる。ここで意識したいのがたんぱく質です。たんぱく質は筋肉などを作り、血糖値を安定させる作用があるからです。また、糖質や脂質に比べ熱に変わりやすいため、体を温め、活動力も高める。最適な食材が卵です。
おやつは糖質を抑え、チーズやナッツ類を
長時間の空腹を避けることも血糖値を安定させるには大切です。上手に間食をとりましょう。「おやつは3時ごろと、帰宅前のタイミングがいい」と柏崎さん。ただし、糖質たっぷりの甘いおやつは禁物。たんぱく質が豊富なチーズや、ビタミンやミネラルが多いナッツ類がオススメです。
夜は豚肉を使ってビタミンB群をとる
ストレスが多い現代人に不足しがちなビタミンB1をたっぷり含み、高たんぱく食材でもある豚肉をとりましょう。夕食後は、翌朝の朝食まで空腹になる時間も長いため、血糖値を比較的長く安定させられるたんぱく質が多い食事をとるのがいいそうです。
さらに詳しい解説はこちら。
◆心によく効く! 3つの食べ方ルール
朝はたまご、夜は豚肉、おやつにナッツを心がけて食べる!
文/日経Gooday編集部
日経Gooday「ココロの不調に効果的な栄養素とは?」を転載
「日経グッデイ・最新カラダのはなし」
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