エネルギーの収支が崩れれば体重の変化となって現れる。一般の人にとって、自分のエネルギー摂取量を把握するよりも、体重の変化を把握するほうがはるかに簡単だ。そこで、『日本人の食事摂取基準2015年版』では、推定エネルギー必要量の代わりに、体重と身長の関係から肥満度を示す体格指数(BMI)の目標範囲が示された。

 「目標とするBMIの範囲は、さまざまな疫学研究報告から明らかになった、総死亡率が最も低いBMIを基に、日本人のBMI の実態などを総合的に検証し設定されました。どの世代も上限は24.9ですが、年齢が上がると下限は上がります。つまり、高齢者はやせすぎはよくないということ」(上西氏)。

BMI=体重(kg)÷身長(m)2

目標とするBMIの範囲(男女共通・18歳以上)
目標とするBMIの範囲(男女共通・18歳以上)
『日本人の食事摂取基準2015年版』より

 年齢を18~49歳として、身長とBMIから具体的な目標体重を割り出してみると以下のようになる。

・身長180cmの場合・・・59.9~80.7(kg)
・身長170cmの場合・・・53.5~72.0(kg)
・身長160cmの場合・・・47.4~63.7(kg)
・身長150cmの場合・・・41.6~56.0(kg)

※あなたの適正体重の幅も計算してみよう。
あなたの年齢の体重の上限(下限)
=身長(m)×身長(m)×あなたの年齢のBMI上限(下限)値

 こうしてみると、望ましい体重にはかなり幅があることが分かる。健康な人の場合、この幅からはみ出していなければ、今の食生活を続けていても基本的に問題はない。だが、この幅からはみ出している人は、やせすぎ、あるいは肥満となるため、食べる量や内容を調整する必要がある。そこで初めて意識したいのが食品のカロリーだ。

3大栄養素をバランスよくとるのがポイント

 3大栄養素のバランス(PFCバランス)については、過去にも何度か述べてきたが、たんぱく質13~20%、脂質20~30%、炭水化物(糖質)50~65%が基準となっている。数字でいわれると難しく感じるかもしれないが、これは、だいたい昭和50年代の日本人の食事と思っていい(第1回「目指すは『昭和50年代の食卓』」参照)。

 「主食の量を控えるダイエット法が流行っていますが、主食を過剰に制限すると、甘いおやつが食べたくなったり、脂質やたんぱく質のとり過ぎでかえって太ってしまうこともあります。主食は毎食適量をとり、間食やお酒を控えるほうが減量には効果的です」(上西氏)。

 “糖質制限ダイエットをしている”という人のなかには、主食だけを厳密に制限して、菓子類、果物、飲み物、アルコール類の糖質をあまり考慮していない人もいるという。PFCバランスの炭水化物50~65%の中には、これらが含まれていることを忘れないようにしたい。

 「減量が必要な人は、まずは間食をやめましょう。ごはんは大盛りをやめて普通盛りに。また、無意識にとりがちな飲み物は要注意です。缶コーヒーやスポーツドリンクを飲む習慣がある人は無糖のお茶や水に。アルコール類のとり過ぎにも注意が必要です」(上西氏)。