免疫力改善、プリン体カット等で明治がリード
新しい機能派ヨーグルトの提供に最も積極的なのは明治だ。同社が持つ乳酸菌“OLL1073R-1”(通称:R-1)は、体内に侵入、発生したウイルスなどの異常な細胞を攻撃する働きのある“NK細胞(ナチュラルキラー細胞)”を活性化させる“免疫力改善機能”を持つ。実際に『山形県舟形町』・『佐賀県有田町』にて、高齢者が摂取を続けた結果、風邪の罹患リスクが低下したデータがある。この乳酸菌は「明治プロビオヨーグルトR-1」などの製品で摂取できる。
また、明治が持つ“乳酸菌PA-3株”は、痛風の一因と言われるプリン体の吸収を抑える。プリン体は生命活動に必要だが、食べ過ぎや酒の飲み過ぎによって過剰摂取すると、痛風や高尿酸血症につながる恐れがある。この乳酸菌は、「明治プロビオヨーグルトPA-3」などの製品に含まれる。「利用者の9割は男性で、特にプリン体を気にする40~50代の男性が多い」(ヨーグルトマーケティング部の菊地基泰マーケティング2グループ長)という。
加えて、胃腸にすむピロリ菌を減らす乳酸菌“OLL2716株”(通称:LG21)も明治が持つ。胃潰瘍・胃炎・胃がんなどの原因の一つとされるピロリ菌だけを狙って減らすことができ、「お腹に優しい乳酸菌」といわれている。この乳酸菌は「明治プロビオヨーグルトLG-21」などの製品に含まれる。この製品も、「年配の男性の利用が多い」(菊地さん)という。
明治以外では、雪印メグミルクが内臓脂肪を減らす効果をうたった、新機能派のヨーグルト「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」を提供している。同社が持つ“ガセリ菌SP株”では、内臓脂肪・皮下脂肪の低減効果が実験で検証されており、「ウエストを細くしたい女性に加え、メタボ対策を行う中高年男性の利用も多い」(市乳事業部発酵乳・デザートグループの相沢利規氏)という。