ビジネスメールを送る際に気を付けたいポイント5つ

 では続いて、ビジネスメールの印象をアップさせるための基本について教えていただきましょう。

 「意識すべきポイントは5つ。(1)簡潔に、(2)見やすく、(3)具体的に、(4)肯定的に、(5)正しく、書くことです」と杉本さん。順を追って詳しく見ていきましょう。

メール送信ボタンをクリックする前に、5つのポイントを押さえているかを確認! (C)PIXTA

(1)簡潔に書く

 丁寧さは必要ですが、遠慮のし過ぎや気の回し過ぎは読む側を疲れさせます。過剰な敬語、例えば、距離感の近い相手に対して「ございます」を多用するなどは控えたほうが好印象。配慮のためとはいえ、回りくどい文章は意図がつかみにくく不親切になることもあります。簡潔な文章にまとめることが大切です。

(2)見やすく書く

 パッと全体を見渡したときに、見やすくスッキリとした印象を与えられるよう心掛けを。歯切れよく読めるように、1行当たり30文字以内にとどめ、読みやすい位置で改行します。全体のボリュームは、画面をスクロールせずに読める程度に収めるのが◎。

 また、用件をだらだらと書き流すよりも、箇条書きにしたほうがポイントを認識しやすい場合も。内容によって文章の形式も検討しましょう。

(3)具体的に書く

 誤解を招くような曖昧表現は避けましょう。例えば期日の伝え方。「早めに」と伝えても、そのとらえ方には人によって幅があります。「明日15時までに」など、具体的な数値を示すことで双方の認識のズレを防ぐことができます。

(4)肯定的に書く

 同じ内容の事柄でも、否定的表現ではなく肯定的表現で伝えることで印象が変わります。例えばお断りするとき。「本日は対応できません」と否定的な伝え方で終わらせるのではなく、「本日は対応しかねるのですが、明日以降であれば可能です」など、肯定的なニュアンスを伝えることで、相手も受け入れやすくなります。

(5)正しく書く

 相手の手元に残るメールは、トラブルになったときに証拠として示されることも。誤解を招くような伝え方や誤りがないかどうか、しっかりと見直すことが重要です。送信前にひと呼吸し、正しく読み取ってもらえる内容かどうかを確認しましょう。

メールの件名と署名にも配慮を

 また、慣れてくるとおざなりになりがちのが、件名と署名です。

 「本文に目を通さなくてもある程度の用件が伝わるよう、件名を付けましょう。そうすれば、多数のメールを受け取ったときに、対応の優先順位を判断していただきやすくなります。

 件名の冒頭に【ご連絡】【要返信】【至急】といったカテゴリーを入れておくと、受け手が対応しやすくなるのでより親切です」

 署名については、やりとりが重なるうちに省いてしまう人も多いのですが、毎回付けておくのがおすすめなのだそう。

 「相手がいつでも、郵便物を送ったり電話をしたりしやすいよう、署名は欠かさないほうがいいですね。時々、「♪」や「☆」といった記号が散りばめられたキラキラ署名を見かけることがあります。自社や相手方のイメージを考慮したうえで適切であれば良いのですが、迷うときは極力シンプルなものを選びましょう」

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 今回は、シンプルなのに、取り入れると格段にランクアップする電話とメールの心得を紹介しました。次回は、ビジネス上で避けて通れない、お詫びや催促、お断りのコツについて紹介します。お楽しみに。

文/西門和美 写真/PIXTA

プロフィール
杉本 直鴻
杉本直鴻(すぎもと・なおこ)
SUGIコーポレイション代表取締役、日本秘書クラブ関東支部代表。魅力あるビジネスパーソンと企業のデザイン・分析に携わる。信頼感の獲得やCS向上といった企業のバリューアップを行いながら、パーソナルカラー、服装、表情、立ち居振る舞い、話し方、マナーなどのトータルコンサルティングを実施。秘書技能検定準1級面接試験審査委員、サービス接遇検定準1級面接試験審査委員としても活動している。