教師、医師、弁護士、外交官、コンサルタント、銀行員、NPO経営者、元市長……。

 ハーバード・ケネディ・スクールは約100カ国から学生が集まる「国際的」な学校として紹介されることが多い。しかし大学院生1年目を終えると、学生の年齢や職歴がバラバラであることも、大学院の強みだと感じる。彼らがどういうキャリアをこれまで築き、これから何をしたいのか一緒に話すことで、「人と違ったこと」をする勇気をもらったと思う。

 ジェイク(30)もその友人の一人だ。

 アメリカ中西部のオハイオ州で生まれ育ったジェイクは、大学卒業後、ウォール街の有名投資銀行で働き始めた。エリート中のエリートしか就けない狭き門――。まさに、目指していた「夢」の仕事だったという。

(C)PIXTA

「夢」のエリートの仕事に就いたのに何かが違う

 「僕はオハイオ州の小さな町で育ったが、そこは経済的に苦しい家庭が多い所だった。その影響もあり、『成功=高収入の職業に就くこと』という社会観の中で育ち、自分もそう信じていた。人に認められるには、弁護士か医師かビジネスマンにならなければと思い、大学ではファイナンスを専攻し、ウォール街の有名な金融機関に就職した」

 しかし、毎日働いていくうちに、「何かが違う」と感じたという。