自分が感じた怒りやイライラを覚えておく

日常のちょっとした違和感が企画につながる (C) PIXTA
日常のちょっとした違和感が企画につながる (C) PIXTA

 前ページの「『バカだと思われたくない』を捨てる」とも少しつながりますが、「どうしてこのほうが便利なのにこうしていないのだろう?」などの、ちょっとしたイライラ、怒り、もやもやを覚えておきましょう。私ならこうする、を日々考えるようにしてみると、新たな企画が生まれる場合が多いからです。

 例えば私の例ですが、前職では資料作成専門の部署でひたすらキレイな資料を作り続けていました。その経験から職業病で、街角で見掛けるポスターや、意味が伝わらないチラシ、配色がどぎつい掲示物、何を言っているか分からない文章を見ると、いちいちイラッとして、脳内で美しいレイアウトや構図、キャッチフレーズに直すというクセがありました。

 そのクセは自然にやっているものだったのですが、あるとき他の人に話したら面白い、ということで資料のBefore → Afterを教えることになったところ好評で、ブログでそのノウハウを伝えていたところ、一冊も本も出していない無名の段階で、出版社から出版オファーのメールを頂き、本を出すことになったのです。

 このように、自分ではその価値にピンとこないことでも、相手が喜んでくれるところには、振り返ると「こうしたらいいのに」「気持ち悪い」というイライラが隠れていたわけです。

 怒りやイラッともやっとしたことは、日々メモしておきましょう。こうだったらいいのに、どうしてこうしないのか? を考え、それをちゅうちょなく発信して反応を探ることが企画力向上につながります。