上司の「困った」「こうしたい」に着目し、それを解消する手助けをする

 仕事はすべて、相手の「困った」や「こうしたい」を解決するための手段だと思って間違いありません。例えばあなたの会社が化粧品会社の場合は、お客様の「シミやシワを目立たなくしたい」や、「キレイになりたい」を解決するためにさまざまな方法でサービスや商品を提供しているわけです。そのために役立つことを考え、行動すればあなたは評価されますよね。

 店舗で直接お客様に接する仕事ではなく内勤で仕事をしている場合、あなたを評価するのは新しい上司です。だとすれば、上司を「お客様」だと仮定して、上司が何に困っていて、どうすれば上司がうれしいかを考えてみることが、結果的にあなたの会社の本当のお客様のための行動につながります。なぜならば、上司に評価されれば発言力が上がり、「あなたの言うことなら信用できる」となれば結果的に自分の主張が通りやすくなり、より大きな仕事ができるようになるからです。

 お客様に対して「困った」や「こうなりたい」を解決することと、上司を「お客様」だと思って「困った」「こうなりたい」を解決することも根っこは同じこと。つまり、上司をお客様だと思って、上司の「困った」や「こうなりたい」を解決する方法を提供すれば、間違いなく評価されます

 相談内容から推察するに、新しく入った上司は、おそらく今の仕事にいっぱいいっぱいで、あなたと後輩の仕事内容の区別がついていない状態です。仕事内容の分担や得意分野の違いなどを表にまとめてすぐに分かるようにするだけでも、かなり助かるのではないでしょうか。表にすることで、あなたの手柄が後輩の手柄と誤解されないことにもつながり、一石二鳥です。

 また、上司は長く一匹狼的に仕事をされていたということで、チームプレーに苦手意識を持っているだろうとも推察されます。上司となった以上、コミュニケーションをこまめに取らなければいけないという危機感や自覚を持っているけれど、具体的にどう行動に移せばいいのか迷っているのかもしれません。自分から働きかけるのが苦手な上司のようなので、あなたのほうからこまめに報告、連絡、相談をしてくれれば、相手も助かることでしょう。