言葉を変えると「仕切り直し」ができる

 もちろん、ただ単純に言葉だけを変えて、その瞬間気持ちが救われても、中身かが伴わなければ意味がありませんが、それでも、言葉を変えることで気持ちは大きく変わるのです。なぜなら、言葉を変え、行動のラベルを変えることで、意識的に「仕切り直し」ができるからです。

 「やり残しリスト」を作ろう、と思うと、毎月やろうやろうと思っているのに結局やれていないものや、実はやらなくても毎日に支障がなかったものまで大事に記入しようとしてしまいますが、「戦略的先送りリスト」なら、上記の項目は思いきって捨ててしまうこともできます。

 このプロセスを経ることにより、だらだらとしてできなかった自分を責めることなく、「自分ですべきことを選びとり、来月に持ち越すことに決めたんだ!」という気持ちを得ることできるのです。

 実はこの手法、アメリカで考案された「AI:Appreciative Inquiry」という、シカゴ大学で研究されている組織開発の手法と同だと友人に教えてもらいました。実際に行動自体のラベルを変えることで、我々の行動のFocusが良い方向へ向かうという研究結果も出ているとのこと。海外でも認められている方法だと知ることができてうれしかったです。