見えやすいゴールのさらに先を見ているか?

 私は講師として人前に立つことも多いのですが、講師の仕事も一緒だと考えています。私の話を聞いて、参加の皆さんに満足していただくことは、第一のゴールですが、さらに先を見ないといけません。

 さらに先とは、私を呼んでくださった主催者の方が、どのような結果を意図して私を呼んだかを考え、私を呼んだことでその結果を達成できるように意識することです。

 このように考えるに至ったきっかけは、講師として活躍する大先輩に教わった「QCは次工程」という言葉でした。

 QCとは、1990年代メーカーで大流行だった品質管理活動のことです。

 講師の立場でQCを置き換えると、

●自分が講師として呼ばれた意味を正確に理解し
●自らの話で参加者が満足する

 そこまでは仕事として当然のこととして全うし、その先まで見るということです。「その先」は例えば次のようになります。

●参加者が話を聞いたあとどう行動するかまで気を配り

●行動に数値目標を掲げ

●(可能なら)依頼元の社員の皆さんと一緒にフィードバックミーティングを行い、改善を続ける

 先輩を見習い上記を意識するようになってからというもの、発する言葉も変わった気がします。まだまだ精進中ではありますが、講演を聴いてくれた方の満足度が上がったのと同時に、リピートの講演依頼、取材依頼が格段に増えました。