それでも、「思い込み」を抱えたまま行動しなければいけない理由

 自分が「こう思われるのではないか」という恐れは、過去にあなたが誰かに対して抱いた気持ちの反映だとお伝えしました。しかし誰でも多かれ少なかれ「やっかみ」「ひがみ」の気持ちを抱くことはあるので、そのこと自体は問題ではありません。問題は、「自分はこう思われているのではないか」というネガティブな思い込みを熟成させすぎてしまい、周囲の反応が怖くて何も行動ができなくなってしまうことです。

 自分がどう思っているかを周囲に発信しなければ、あなたの考えがただの思い込みか、そうでないかということにも気づきません。ですから、怖くても行動し、相手の反応から思い込みの鎧を解いていく必要があるのです。

 行動した結果、思い込みや勘違いだということが分かり、思考回路がリセットされると、良い感じに考えが熟成発酵していきますが、行動という手段を持たずに頭の中でぐるぐる考えることを繰り返すと、よどんで腐り始めます。思い込みが勝手に悪いほうへストーリー展開をはじめ、腐敗につながる発酵を繰り返し、屈託のなさや素直さまでもなくしてしまうことになりかねません。