カチンときたあと、相手を攻撃するか自分を省みるかが成長の鍵

 先日お会いした、2人の小さなお子さんを育てながら外資系企業の管理職として働くTさんは、女性の上司にこのような言葉を言われ、はっとした経験があるそうです。

「あなたは、キラキラママになりたいの? それとも、本気でキャリアを積んでいきたいの?」

 その上司は「キラキラママ」を「仕事は続け、家庭も大事にするけれど、出世はあきらめた人」という意味で使っていたようです。仕事にやりがいをもちつつ、かつ子育ても頑張っている彼女にとって、このような意味で「キラキラ」とレッテルを貼られてしまうことは辛いことだったでしょう。最初は上司とたくさん喧嘩もしたそうですが、彼女はのちに「本気でキャリアを積んでいこう」と覚悟を決め、会社選抜のリーダーシップ研修を経て現在は後進を育てる立場となっています。

 「キラキラ」とレッテルを貼る是非や、仕事と家庭を両方大事にするためには、出世をあきらめなければいけないのか、という問題はさておき、彼女の行動から私は、自分が言われてとても悔しいひとことを、反発だけで終わらせない気概を感じました。どちらの道がいいか悪いかは、後にならないとわかりませんが、岐路に立ったとき、反発を選ばずに覚悟をきめた彼女を、私は潔いなーとまぶしく感じました。