肉食女子も満足のハラルミート

 ハラルでは豚肉はNGだが、ハラルミートを使ったラムステーキは人気が高い。

人気のラムステーキ。ランチタイムは、スープかドリンクがついて1000円(税込)。

 これは東京・浅草の「SEKAI CAFE」のメニュー。「どの国の方にも人気なのが、ハラルミートを使ったラムステーキです。オリーブオイル、ニンニク等でラム独特の臭みを消しているので、ラム肉の苦手な人でもおいしく召し上がっていただけます」と浅草店・店長の佐藤亜美さん。ラム肉はマリネしてあるので軟らかく、清々しくも刺激的なローズマリーの香りが食欲をそそる。牛肉と比べてヘルシーということも手伝って、肉食女子ならずともペロリと完食してしまうだろう。

 同店はハラルフードのネットショップも運営している日本SI研究所が、そのノウハウを元に「世界中の人が同じテーブルを囲んで楽しめる店」を目指して2014年11月にオープン。すぐに話題になり、翌年6月にはスカイツリーのお膝元、押上に2号店がオープンした。カフェという名前だが、きちんと食事もできる。外国人を案内するとなると、観光地の近くで食事するケースも多いはず。雷門やスカイツリーなど浅草周辺の観光時に利用できる店を知っておくと重宝すること間違いなし!

SEKAI CAFE浅草店。雷門から徒歩数分だが、喧噪から離れゆったりできる。Wi-Fiフリーなのも嬉しい。

 浅草店はガラスの吹き抜けから差し込む光が気持ちよく、店の外からでも中の様子が伺えるため初めてでも入りやすい。雷門から徒歩数分という立地もあり来店客の7割が外国人だが、お洒落な外観から日本人女性グループの利用も多いのだとか。ベジタリアン対応店でもあるため、野菜を使ったメニューも豊富。グリル野菜をふんだんに使ったピザや、グレープフルーツを特殊な装置でそのままジュースにしたドリンクなどは、ダイエットや美容に敏感な女子にも嬉しい。

 「食のバリアフリー」をコンセプトに掲げる店だけあって、訪れる客は日本人と外国人、ムスリムと非ムスリムなどの組み合わせも多い。「友達がベジタリアンだが、自分は肉も食べるからこういう店は嬉しい」という声もよく聞かれるのだとか。どんな人と訪れても、お互い気持ちの良い時間が過ごせる貴重なカフェ。居心地がよいので、ついつい長居してしまいそう。

 最後に紹介するのは焼肉のフルコース! 日本独自の進化を遂げた焼肉は外国人にも高評価で、大手旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」が発表した「外国人に人気の日本のレストラン2014」でも1位となったのは、寿司でも天ぷらでもなく、焼肉店。けれども、たれや調理具などの関係でイスラム教徒が焼肉を口にできる機会は少なかった。しかし今では、焼肉のフルコースを楽しめる店まで登場している。

A5クラスの和牛肉を使用した「マハティールコース」(6500円税込)。大事な接待で利用したい。

 和牛フルコースが楽しめるのは、東京・西麻布の焼肉店「炭焼き屋」。同店オーナー、スリランカ人のロジャー・ディアスさんは時代に先がけ5年前からハラル対応をスタート。マレーシアのマハティール・ビン・モハマド元首相も何度も訪れた、日本のハラル対応店のパイオニアだ。

 「イスラム教徒のお客様はもちろん、日本人女性にも人気なのが国産のハーブ牛。ハーブをブレンドした餌を食べて育った牛で、柔らかく甘味があって口どけが良いのが特徴です」とロジャーさん。脂ののった国産牛のおいしさもさることながら、「席で自ら焼いて食べる」という行為自体も外国人にとっては珍しいそう。

とろけるような国産牛を使った焼肉は、ムスリムはじめ外国人客に好評。

 アラカルトも充実しているが、コースメニューが3種類あり、外国人と一緒でも何を頼もうかあれこれ考えなくて良いので便利。マハティール元首相が食したコースを再現した「マハティールコース」は、ビジネスの商談や接待時の利用に最適。焼肉のたれは昆布などでうま味を引き出し、焼き網は1回ごとに使い捨てるためハラルの肉と非ハラルの肉が接触する心配もない。評判が評判を呼び、現在では来店客の半数以上が外国人なのだとか。

 添加物を控えるハラル食では、自然と体に良い食材の使用が多くなる。またメニュー表記も分かりやすく工夫されているので、アレルギーを持っている人でも安心だ。ムスリム対応の知識として備えるだけでなく、ランチに週末に女子会に、新たな選択肢の一つとして気軽に利用してみては?

※価格は特記がない限り税抜きです。


取材・文/GreenCreate