カロリーは気になるけれど、がっつり系のハンバーガーにかぶりつきたくなる日だってある。せっかく食べるならば、とっておきの1品を狙いたい。今回は、都内で2015年後半以降にオープンした新しい店舗のうち4店をまわり、ハンバーガーを実食。女性目線で大胆評価した。

海外店が日本に進出、グルメバーガーが多種多様化

 ここ数年続く肉ブームのトレンドのなか、カジュアルに食べられるハンバーガーの分野でもハイクオリティ化が進んでいる。また、ハンバーガーをメインメニューとして扱うグルメハンバーガー店が増えており、話題に上がることも多い。ファストフード店舗の新業態や海外人気店の日本進出などがあり、価格はさまざま。アルコールを提供する店舗も多い。

ゴージャス&オーガニック!
ベアバーガー(東京・自由が丘)

 まずは、今回食べ比べた店舗の中で、もっとも高額だったハンバーガーから紹介!

ベアバーガーの「カウンティフェア」(1680円)。
ベアバーガーの「カウンティフェア」(1680円)。
<ここがポイント!>
肉の焼き方が選べる
使用素材・アレルギー対応の表示が多い
滴り落ちる肉汁の量はNo.1!

 2015年7月オープンの「ベアバーガー」。ニューヨークで2009年にオープンしたグルメハンバーガー店で、テーブルでオーダー&会計をするレストランスタイル。今回は比較するためにオーソドックスなメニューの「カウンティフェア」を選んだ。

 店名の「ベア」とは、英語で「ありのまま」を意味する。ホルモン剤や農薬を可能な限り使わず、遺伝子組み換えなどを行っていない素材を使うことにこだわっている。揚げ物の油も非遺伝子組み換えのキャノーラ油だと提示。素材へのこだわりはメニューへの表記の多さからも感じられる。まず、ヴィーガン向けは「V」、グルテンフリーのものは「GF」、ナッツ入りのものは「N」とマークで表示する配慮がなされている。

 今回試食した「カウンティフェア」は、ビーフのパティとエイジドチェダー、ディルピクルス、スライスレッドオニオン、スライストマト、グリーンリーフ、マヨネーズをブリオッシュバンズでサンド。肉の焼き方はミディアムを基本としているが、好みの焼き方でもオーダーできる。肉もオーガニックにこだわり、自社基準を満たすものを求めてあえて国産ではなく、オーストラリア産のものを使っているという。

 焼き加減はおすすめのミディアムでオーダーしたが、口に入れるとじゅわっと肉汁があふれだし、口のなかいっぱいにその洪水が広がった。断面の赤身もフレッシュで、それがまた食欲をそそる。バーガーはお皿ではなく大きなトレーにペーパーを敷いて提供されるのだが、その上にかじった反対側から滴り落ちた肉汁の量を見て、トレーが必要だと納得できる。

 パンはふわふわのブリオッシュバンズ。見た目の印象ではコンパクトなサイズだが、高さがあるので、サイドメニューなしでもかなり満腹になる。バーガー類は七面鳥を使った珍しいものなど12種類あるほか、キッズ用1種類と自分の好きな具材やバンズを選んでオリジナルバーガーを作るメニューも用意されている。

ナイフとフォークもあるが、お店ではラックにあるペーパーを使って食べることを推奨。
ナイフとフォークもあるが、お店ではラックにあるペーパーを使って食べることを推奨。
入り口から店舗が見えない、隠れ家のような自由が丘らしい店舗。
入り口から店舗が見えない、隠れ家のような自由が丘らしい店舗。

 ドリンクやデザートにもグルテンフリーやオーガニック素材などこだわりが感じられる。ドリンクを含めると1オーダーは2000円を超えてしまうので、気軽に通うのは難しいが、ごほうび的に訪れたい店だろう。アメリカンカントリー調の店内は2階建てで、カウチソファー席もあるなど、短時間で食べてすませる「ファストフード」ではなく、お店でゆっくり時間を過ごすことも楽しむ「スローフード」なスタイルを提供している。

 こちらの店舗では、近隣であればデリバリーサービスも行っている。今後は2016年に銀座でのオープンなど、複数店舗展開も予定されているようだ。