こんにちは。「ワークルールとお金の話」の社会保険労務士 佐佐木由美子です。こう毎日寒いと、暖かい島、たとえばハワイなどに行きたくなりますね。有休を使って、ハワイ旅行…というのも素敵ですが、もしあてにしていた有休をもらえなかったとしたら…?

年次有給休暇が付与されるためのルール

 毎年4月になると、新しい年次有給休暇が付与される、という初枝さん。去年は病気もあって年次有給休暇を使いきってしまったので、新しく付与されるのを心待ちにしていました。

 ところが、初枝さんだけ、今年に限って年次有給休暇が与えられないことが判明したのです。毎年必ず与えられてきた年次有給休暇が、なぜ今年だけ「ゼロ」なのか? 初枝さんは納得がいきません。こうしたことは許されるのでしょうか?

 実は、年次有給休暇は、誰でも自動的にもらえるわけではありません。普通に働いていれば、有休は当然もらえるもの、と思っている方もいるかもしれませんが、ある要件を満たせないと全くもらえないこともあるのです。

 年次有給休暇は、雇入れの日から起算して、6ヶ月間継続勤務し、全所定労働日の8割以上出勤した労働者に対して最低10日を与えなければならない、とされています(労働基準法第39条第1項)。その後、継続勤務1年ごとに、もらえる日数が増えていきます。

*通常の労働者(1週間の所定労働時間30時間以上)の付与日数

 ここでポイントとなるのが、算定期間である前年1年間の全所定労働日において、8割以上の出勤率があることです。つまり、出勤率が8割に満たない場合には、その年の年次有給休暇が付与されないこともあり得るのです。

 それでは「年次有給休暇を取って仕事を休んだ日は、どうなるの?」と素朴な疑問を持つ方もいるかもしれません。ご安心ください。年次有給休暇を取った日は、出勤したものとして取り扱うことになっています。ですから、仮に年次有給休暇を使って年間40日休んだとしても、出勤率の算定については、ぜんぶ働いた日としてカウントしてもらえます。