アラフォー世代は社会に還元し始める時期

 アラフォー世代(壮年期の開始あたり)となると、新たな発達課題として、「世代性」と「停滞」の拮抗がテーマとなります。この世代性(Generativity)とは、エリクソンの造語ですが、次の世代を支えていくものを生み出し、育み、積極的に関わっていくことを言います。それは子どもだけに限らず、たとえば、知識や技術なども含まれます。

 これまでは、家族内においても、職場などにおいても、自分を中心として考えてきたとしても不思議ではありません。親や先生、上司など周囲から、与えられること、教えられること、を当たり前のように受け取ってきたのですから。

 アラフォー世代ともなると、そうした時期を過ぎて、これからは自分がしてきてもらった多くのことを、社会に還元し始めていく時期ともいえるかもしれません。これまで自分が培ってきた知識や経験、技術などを後輩たちに伝えていくことによって、それがまた自分自身の成長をもたらしてくれるのです。

 次世代を育てるために、積極的な関わり合いを持つこと。こうした日々の行動が、職場をはじめとする様々な人、ひいては会社から求められる存在となり、さらに良い循環が生まれてくるのではないでしょうか。

文/佐佐木由美子 写真/PIXTA

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