「職場情報総合サイト」の活用も

 興味のあることや、やりたいと思っていることが、今の職場で得られそうになければ、転職という選択も考えられます。それはある意味、ポジティブにリスクを取るといえるでしょう。

 物事には、タイミングというものがあります。興味があることを、いつまでも先延ばしにしていたら、チャンスを逃してしまうこともあります。それこそ、偶然の出来事や出会いから、導かれることもあるでしょう。そんなときは、自分の直感を信じることも大切です。あなたの直感が「正しい」と、迷いなく感じられることなら、それはきっと正しいのです。

 ちなみに、今の職場があまりにもブラックであることが辞めたい理由ならば、それは我慢する必要はありません。

 転職経験がなかったり、友人たちと職場環境について話し合ったりする機会がないと、今いる職場に問題があるかどうか、なかなか客観的に見られないものです。そこで参考にしたいのが、厚生労働省の「職場情報総合サイトです。こうした職場情報については、女性活躍推進企業のデータベースや両立支援のひろばなどのWEBサイトで提供されていましたが、今般それらが統合されました。企業ごとの時間外労働時間や年次有給休暇取得率、平均年齢、育児・仕事の両立支援、能力開発などの情報をワンストップで収集することができます。また、こうしたさまざまな会社の職場データをダウンロードして、活用することもできます。各企業のサイトで人事制度や育休取得率、両立支援の情報などが提供されている場合もありますが、企業間の情報を横断的に比較・検討するには便利なツールといえるでしょう。

 転職を考えるときは、嫌な気持ちや満たされない思いからきているものか、ワークルールなどを含めて職場に問題があるのか、新たなチャレンジとしてかなど、そのあたりはしっかりと見極めて判断しましょう。

文/佐佐木由美子 写真/PIXTA