こんにちは。「ワークルールとお金の話」の社会保険労務士 佐佐木由美子です。一般に、12月はボーナスを支給する企業が多い時期ですが、転職を考えている人にとっては、辞める時期も極めて重要といえます。

転職エージェントから紹介を受け、トントン拍子で内定に

 今の職場に女性管理職がおらず、長期的にキャリアを積んで働くことは難しいと考えていた亘代さん(33歳)。友人の勧めもあり、先月思い切って転職エージェントに登録をしました。すると早速、エージェントから同業他社であるC社の紹介を受け、トントン拍子で内定をもらうことに。

 C社の人事部からは、すぐにでも入社できないかと打診を受けていますが、今の職場を突然辞めるわけにもいきません。しかも就業規則では、「自己都合で退職する場合は、1カ月前までに申し出ること」となっています。

 亘代さんには、もう一つ気になることがありました。それは、冬のボーナスです。例年、12月5日に支給されているため、「どうせ辞めるなら、ボーナスをもらってから…」と、支給日直後である12月10日を退職日として、会社に申し出ました。

次の職場も決まり、退職時期を悩み中。「どうせ辞めるなら、ボーナスをもらってから…」 (C)PIXTA

同僚からのショック発言

 その話を聞いた同僚の真紀さんから、「のぶちゃん、それってボーナスもらえなくなるんじゃない?」と、衝撃的なことを言われてしまったのです。

 亘代さんは、賞与のことが気になっていたので、就業規則で要件をきちんと確認しました。そこには、「支給日に在籍していること」とあり、それ以外の要件は見当たりませんでした。

 真紀さんにそのことを説明すると、「それだったら、もらえるのかもしれないけど、のぶちゃんが社長さんだったらどう? すぐ辞める人に、たくさんのボーナスを支払う気になる?」とさり気ないひと言。

「たしかに…」

 亘代さんは、転職先の要望とボーナスのことをよく考えて行動したつもりでしたが、急に不安におそわれました。「一生懸命に頑張って成果もあげてきたのに、ボーナスが出なかったらどうしよう…!」