愛される個性派俳優が続々とお茶の間に

 現在、濱田岳さんに続けとばかりに、個性的な俳優がテレビCMやドラマに進出しているのを見ます。

 例えば、濱田岳さんに似ているとの声も高い浅利陽介さんは、日本コカ・コーラ「からだすこやか茶W」のCMに出演中です。しかも、相手役が90年代から妙に気になるバイプレーヤー(脇役)として話題になったモロ師岡さんというのも、興味深いものがあります。

 また、ドラマ『ブスと野獣』(フジテレビ系)で共演したおかずクラブのゆいPさんから「第二の濱田岳」と言われている矢本悠馬さんは、2016年はキリンビールのCM「キリンチューハイ ビターズ」後輩編に、2015年は日本コカ・コーラのファンタCM「お悩みスッキリ! ファンタTシャツ」編に出演しています。

 現在、矢本さんは、『ちはやふる』に西田優征役で、この春から始まる『ゆとりですがなにか』にも出演中です。また、『ゆとり……』と同じ宮藤官九郎さん脚本の『ごめんね青春!』でも、三島市のマスコット・キャラクター・みしまるこちゃんの着ぐるみの中に入る“ひとり『クローズ』”こと古井豊を演じたことを記憶している人も多いのではないでしょうか。

 こう見ていくと、矢本さんが、いかに現代の青春ドラマに引っ張りだこかが分かります。現在の個性派俳優は、いわゆる“イケメン俳優”の友人として台頭してくることが多いのです。濱田岳さんが、CMの中で、松田翔太さん演じる桃太郎の友人であるように。

 矢本さんにしても、『ごめんね青春』では、ジャニーズWESTの重岡大毅さんや白洲迅さんのクラスメイトですし、『ちゃんぽん食べたか』では、菅田将暉さんの後輩役。『水球ヤンキース』では、Hey! Say! JUMPの中島裕翔さん、山﨑賢人さん、千葉雄大さん、間宮祥太朗さん、中川大志さんの部活仲間なのです。

 これは何を意味するかというと、現在、イケメンというカテゴリーにくくられる俳優さんは、需要の高まりもあって、何十人、何百人と存在していますが、実は彼らの友達で三枚目キャラを演じられる俳優さんが圧倒的に足りていないということだと思います(そのなかでも、キャラクターがあり、演技が巧いということも求められるのはもちろんのことですが)。