3. 批判を受けたらまず事実と解釈を分けることからはじめよう

 私たちは批判自体ではなく、批判から導き出される結論によって傷ついています。私たちは(自分の不安や恐れによって)批判に歪んだ解釈を施しているのです。批判を受けた時、上手く受け止め切れていない自分がいたらまずは事実と解釈を切り離すことからはじめましょう。Mohrはそのステップを細かく紹介しています。

[引用]複数の出版社に本の企画書を断られたとしよう。これは事実。あなたはそれに「自分のアイデアは売れない」「私はダメな作家だ」という意味を与えるかもしれないが、こうした結論は事実かもしれないし、そうではないかもしれない。批判を受けて行き詰まってしまったら、次の4つの項目を書き出し、何が事実で、何が憶測なのかを整理してみよう。

[引用]
・実際に起こった事実(「出版社6社に出版企画を断られた」など)
・事実に対する現在の自分の理解(「どうしようもなくダメな企画書だった」など)
・事実に対する別の解釈5つ(「自分に合った出版社がまだ見つかってない」「マーケティングにもっと力を入れる必要がある」「編集者を直接紹介してもらえると助かる」など)。別の解釈がどうしても浮かばない人は、友人に協力してもらいブレーンストーミングするとよい
・自分のアプローチを変えるために必要なフィードバック、真相への理解を手助けしてくれる行動(ヒント:より深い理解を得るためにはフィードバックをした人と話すことが必要だろう)

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 「批判」を今までとは違った視点で見ることができたでしょうか? 批判は時に他者についてのヒントなったり、また時には自分への間違った理解を正す契機にもなります。今度批判を受けて落ち込んだら、自分の反応にじっくり向き合ってみましょう。そのプロセスを通ることで、ひょっとすると一歩前に進めるかもしれません。

99U「A Toolkit for Unhooking from Criticism」(Tara Sophia Mohr著)をもとに翻訳、再構成

翻訳・構成/相磯展子

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