理由その2・ ゆるキャラ的な魅力も
二つ目としては、出川さん自身が年齢を重ねて、若い頃にはなかった「哀愁」と「かわいげ」が出てきた、ということが考えられます。
若くて血気盛んな時代の出川さんは、ギラギラした野心や闘争心をむき出しにして、命を懸けてリアクション芸に挑んでいました。それが一部の女性や年配層からは気味悪く思われていたのではないでしょうか。
しかし、そんな「ゲテモノ」だった出川さんも、結婚して歳を取って落ち着いてきてからは、印象が変わっています。
むしろ、男臭さや暑苦しさが薄れたことで、一種の「ゆるキャラ」的な魅力が出てきました。
くまモンやふなっしーがオスかメスかを気にする人はいません。
出川さんも性別を超越した存在として、多くの人に受け入れられやすいキャラクターになっているのです。
理由その3・コツコツと信頼を積み重ねてきた
三つ目としては、時代の変化が考えられます。
出川さんがテレビに出始めてから20年以上の歳月がたっていますが、この間にテレビタレントに求められることも変わってきました。
バラエティ番組では芸人やタレントの本音が求められるようになり、作られたキャラクターを演じることは難しくなっています。
あらかじめ準備したネタやトークを披露するのではなく、素の自分から出てくる言葉やリアクションで勝負しなくてはいけない時代になってきたのです。
ここ数年、タレントを対象にしたドッキリ系の企画が増えているのもそのためです。
その点、裸一貫でリアクション道を貫いてきた出川さんは、いつも素のキャラクターを表に出しています。
偉そうなことを言ったり強がったりしても、どこか間が抜けていて愛らしく感じられます。
ただ、いつでも明るく楽しく振る舞う一方で、責任を一手に引き受ける頼もしい雰囲気もあります。