実は職人芸のサンシャイン池崎

 彼は、他人からバカバカしいと笑われる存在であり続けることで、自分のブランド価値をキープしているのです。

 斎藤工さんのようなイケメンでも、池崎さんのネタを全力で演じようとすれば、どうしてもそこにバカバカしさがにじみ出てきてしまいます。それだけ池崎さんのネタは芯が通っていて強いのです。

 いろいろなタレントや一般人が池崎さんのまねをしていて、中には出来が良いものもありますが、やはり本人の迫力にはかないません。

 池崎さんはいわば「ハイテンションの職人」です。

 脇目も振らずにたった1種類の芸に取り組み、そこにすべてを懸ける生き様こそが、多くの人の心を動かしているのでしょう。

 「サンシャイン池崎」はいまや一つのブランドであり、子どもから大人まで誰もが気軽に遊べるオモチャのようなものです。

 多くを語らず、一つのキャラに徹している彼は、まさに少年マンガに出てくるスーパーヒーローのような孤高の存在なのです。

池崎さんは孤高のスーパーヒーロー (C) PIXTA
池崎さんは孤高のスーパーヒーロー (C) PIXTA

文/ラリー遠田 写真/PIXTA

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