女芸人の恋愛事情
大阪の若手の女芸人は、ほぼ誰とも付き合ったことがない人ばっかりですね。
私は、なんで付き合わへんねやろ、っていつも思ってます。皆さん面白いし、楽しいし、気を使えるし、空気読めるし。なんで男の人はきれいな人のほうに行ってしまうんやろ、って。(尼神インターの)誠子さんとか、面白過ぎますからね。自分が男だったらどう思うのか分からないですけど。
女芸人は男芸人を好きになりやすい、っていうのはあるんですかね。どうなんでしょう。たぶん、女の人って尊敬できる人がいいと思うじゃないですか。面白い人は尊敬できるんです。お笑いの世界では、周りに面白い人がめっちゃいるから、そりゃ好きになるやろ、って思いますね。
男社会では、女が目立ててラッキー!
お笑いの現場では男性が多くて女性が少ないので、女性に目が行きやすいというか、ピックアップされやすいからラッキーやな、と思いますね。男の人がいてくれるから、女が目立てるんです。
あと、男の先輩も女芸人に対してめっちゃ優しいんですよ。昔ほど女芸人のことをボロクソに言うような人もいないし、何かと気を使ってくれるんです。 楽屋が一つしかなくて着替えるところがなかったら、席を外してくれたりとか。
女芸人って今までの人生で男の人にあんまり優しくされてきていないので、急に後輩だからってかわいがってもらったりすると「お姫様」感がありますよね。
マイナス要素が面白くなる、ハッピーな世界
芸人同士で「デブ」とか「ブス」とかイジられることには、違和感は全くないんです。
芸人じゃなかったら、たぶん陰で悪く言われてるじゃないですか。そっちのほうが大変ですよね。芸人だったらそれを楽屋で面白くイジってもらって、マイナス要素が全部プラスになる。
例えば、(コロコロチキチキペッパーズの)ナダルさんが先輩に失礼な態度を取るっていうのも、普通だったら後ろ指さされることじゃないですか。でも、それがめっちゃ面白いって思われてイジられるっていうのは、すごいハッピーな世界やなって思います。
・前編 ゆりやんレトリィバァ いじめの「先」にあったもの
・後編 ゆりやんレトリィバァに聞いた 女芸人たちの恋愛事情(この記事)
聞き手・文/ラリー遠田 写真/小野さやか