この連載では、美術館や博物館に併設されたミュージアムショップを紹介。美術館のコンセプトや展示物にまつわる書籍や資料、オリジナルグッズやコラボグッズ、ギフトに最適なグッズも見つかります。知的好奇心をくすぐられることもしばしば。第17回は、埼玉県立近代美術館のミュージアムショップを訪問しました。

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北浦和のオアシスで美術鑑賞!

 JR京浜東北線「北浦和」駅から徒歩3分、緑豊かな北浦和公園に佇むモダンな建物が埼玉県立近代美術館(MOMAS)。モネやシャガール、ピカソといった海外の巨匠から日本の現代作家、とりわけ埼玉在住の作家たちによる優れた美術作品をコレクションし、MOMASコレクションとして展示しているほか、ユニークなテーマの企画展を随時開催しています。

 併設のミュージアムショップがオープンしたのは1997年。所蔵コレクションをモチーフとしたポストカードをはじめ、キャラクターマークをデザインしたバッグ、クリアファイルなどさまざまなオリジナルグッズを取り揃えています。

 「当店のキャラクターマークは、サイが玉の上に乗っているので、『サイタマ』。単なるダジャレなんですけど(笑)。デザインが可愛いので、こちらをモチーフにしたトートバッグは大変人気です。若い女性のお客さまにもよくお買い求めいただいています」

 そう話してくださったのは、ショップ担当の外山晶子さん。外山さんによれば、昼間は子供連れのお母さんたちが、北浦和公園を散策がてら立ち寄ってくださることも多いのだそうです。

 そんなお母さんたちのニーズに合わせ、子供向けの玩具の取り扱いも。「例えば、埼玉県産のヒノキをつかったおもちゃ『KARAKARA』。サンドペーパーを使って表面をゆっくりと磨き、オイルでスベスベに仕上げてあるので、赤ちゃんが口に入れても安心です。ドイツで生まれた木彫りの動物フィギュアもあります。大人も子供もワクワクするようなグッズをセレクトしています」

 子供と大人が一緒に楽しめる、ちょっとオシャレな知育玩具がこれだけ揃っているミュージアムショップは、珍しいのではないでしょうか。

 他には、この美術館が作品を所蔵している画家/版画家・小村雪岱(こむらせったい)の関連グッズ(書籍やハンカチ、クリアファイルなど)、染色作家RIRI TEXTILEによるアクセサリーなど、埼玉に所縁のある芸術家、工芸家の商品がたくさん。さらに、ハンディキャップを持つアーティストが作ったカラフル&キュートなぬいぐるみ、バングラデシュの女性や子供を支援するプロジェクト「サクラ・モヒラ」によるクラフトなど、温かみを感じられる商品が並んでいます。

 小さなお子さんからご年配の方まで楽しめる、「サイの玉乗り」が目印のミュージアムショップ。北浦和公園の緑を楽しみながら、訪れたいですね。

※ミュージアムショップの利用には、美術館のチケットは不要です。