ニットカーディガンを仕事着に

(C) 2015 FEA Productions, Ltd. All Rights Reserved.
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 手持ちのワードローブを「仕事用」「プライベート用」と、はっきり分けている人は珍しくない。でも、その二分法は着回しバリエーションを半減させてしまう。常識的な枠から踏み出すアレンジが思い浮かびにくくなる点でも、おしゃれの楽しみを目減りさせる。

 自在のスタイリングを披露するメアリーは、オフィスでもニットカーディガンをまとう。オフの日ルックの代表格とも言えそうなニットカーデだが、甘さを遠ざけたニュアンスカラーを選んで、デスクワークになじませている。内側に着たカットソーもブラウン系で自然な濃淡を演出。

 実は椅子にジャケットを掛けてあり、会議や来客時には一瞬でカーデとスイッチできる仕掛け。これが大人の分別コーディネートだ。

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 ニットカーデはやわらかい肩のラインがリラクシングなムードを醸し出す。だから、オフィスルックに組み込むと、直線的なイメージの強いジャケットとは別物のたおやかさが加わる。オーソドックスなシャツに、ケーブル模様のニットカーデをあわせて、動きを出した。シャツの袖ボタンをはずしたり、カーデ袖を少したくし上げたりすれば、ひじから先のムードが堅苦しく見えにくくなる。柄物や甘めカラーは避けて、編み地に控えめのデザイン性を持たせるのが、ジャケットライクに着こなすコツだ。

ファッションはもちろん、仕事に向き合う姿勢もお手本になる映画

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 『ニュースの真相』で描かれるのは、2004年の実話だ。当時のブッシュ米大統領が兵役を逃れたという疑惑が浮上。証拠をつかんだ、人気ニュース番組『60ミニッツII』のスタッフたちは大スクープとして報じたが、放送の後になって証拠の信頼性が揺らぎ始める。放送局幹部や政府から責め立てられ、窮地に陥るメアリー。大物キャスターのダン・ラザー(写真、ロバート・レッドフォード)も立場が危うくなる。テレビ人として追い込まれたメアリーだが、時に落ち込んだり動揺したりしながらも、ジャーナリスト魂を貫いていく。彼女のファッションだけでなく、仕事に向き合う態度、仲間との連帯なども働く女性のお手本になるだろう。

 この映画には主人公メアリー以外にもスタッフや関係者の女性が登場するが、彼女たちの装いも型にはまっていない。仕事着らしい動きやすさや節度は保ちながらも、自分らしさを控えめに忍び込ませて、ありきたりには見せていない。「女性活躍」が日本よりも進んでいる米国企業を舞台にした映画は、オフィスルックの面でも「気づき」が多いので、ストーリーや演技を以外の見どころも楽しみたい。

文/宮田理江

『ニュースの真相』
URL:http://truth-movie.jp/
配給:キノフィルムズ
8月5日、TOHOシネマズ シャンテほかにて全国順次公開
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