何かと便利なアイテム、ワイドパンツ。秋冬はアウターを着込むため、トップスがコンパクトになる春夏と同じような着こなし法ではもたついてしまいます。では、どのように着こなすのが「正解」なのでしょう。秋冬のワイドパンツのスマートな着こなし方について、宮田理江さんが解説します。

J.Crew 2016-17秋冬NYコレクション
J.Crew 2016-17秋冬NYコレクション

 働く女性の支持を得たワイドパンツは今度の秋冬も手放せない。ただし、春夏と同じアレンジはNG。たっぷりした量感を生かして、上半身をコンパクトに抑えるのが春夏の着こなしルールだったが、アウターが主役になる秋冬は流儀が変わる。かさばって見えないスタイリングにはちょっとした知恵が必要になる。アウターとなじむ新バランスの落とし所を、上級者のコーディネートから確認していこう。

アウターを肩掛けしてすっきりシルエットに

 ワイドパンツはそもそも幅がたっぷりしているから、工夫抜きにコートを羽織ってしまうと、もたついて見えやすい。袖を通さない「肩掛け」にすれば、本来のボリューム以上にアウターが広がって映る分、パンツがすっきり見える。ビッグシルエットの羽織り物や、丸みを帯びたダウンウエア、ざっくりしたニットもパンツに負けない量感を演出。トップス裾を正面だけゆるくウエストインすると、気取らない雰囲気が出せる。

 コートとストラップヒールはベージュ系で、トップスとパンツは白系でまとめたツートーンがすっきりした着映えを生んだ。深いV襟とオープントゥ靴の爪先見せでヌーディー感を引き出している。