丈ずらし、無造作垂らしでヌケ感

 近頃の最重要テーマ「こなれ感」を引き出すには、程よくまとまりを崩すアレンジが欠かせない。

 たとえば、左右の長さを思い切ってちぐはぐに変えてみる。きちんと首に巻かないで、ゆるく1回だけ巻いて、残りはわざとだらしなさげに垂らす。ぶらぶらと遊ばせた2本の間に不ぞろいの隙間ができるが、そこからはアウター下に着込んだトップスをのぞかせてレイヤード風に演出。

 ボトムスは重たくならないよう、白パンツでヌケ感を添える。コツはマフラーにたっぷりの空気をはらませて、自然にゆらめかせるところ。計算された手抜き感が大人っぽい余裕を帯びさせてくれる。

いつもの巻き方を変えてみよう

 マフラー、ストールのいつもの巻き方に飽きたら、約束事を踏み越えるアレンジを試したい。垂らした2本をねじり合わせたり、背中側に長く垂らしてみたり。逆に、きつくチョーカーネックレス風に巻き付けてもいいし、結び目をこしらえ起伏を出す手もある。

 おしゃれを面白がるトレンドが勢いづいているから、それに乗って、巻き物の操り方もいたずらっぽく楽しんでみよう。

文・写真/宮田理江