今回は、映画からファッションを学んでみましょう。映画「オリエント急行殺人事件」(12月8日公開)に登場する衣装は「レトロルック」。オフィス服で品格を帯びた服装選びに迷ったら、レトロテイストを取り入れてみませんか。ファッション・ジャーナリストの宮田理江さんが解説します。

(C) 2017Twentieth Century Fox Film Corporation

 クラシックな淑女風の装いが見直されている。ボウタイ・ブラウス、フリル袖、チェック柄、ファーなどはノスタルジックな風情。1930年代を背景にした映画『オリエント急行殺人事件』(12月8日公開)はこのようなレトロルックのお手本。品格を帯びたレディーライクなファッションはかえって新しい。しかも、この秋冬トレンドのチェック柄とファーがたくさん登場するので、おしゃれの盗みどころが多い。お仕事ルックにも参考になるレトロ風味の着こなし方を押さえていきたい。

チェック柄は貴婦人ムードを意識して

(C) 2017Twentieth Century Fox Film Corporation

 チェック柄のタイトスカートに合わせたのは、首元がボウになったブラウス。明るいビビッドカラーを避けて、茶系やレンガなどの落ち着いた色を選べば、古風な雰囲気に整えやすい。首元にブローチ風のピンを留めると、さらにシックな風情が薫る。

(C) 2017Twentieth Century Fox Film Corporation

 ブラウスに重ねたニットジャケットは、たくさんのくるみボタンがノスタルジックな表情を添えた。ニットの風合いが穏やかなたたずまい。チェック柄スカートと見え具合の異なる「無地、寒色」で装いの奥行きを深くした。

(C) 2017Twentieth Century Fox Film Corporation

 首の詰まったチェック柄ジャケットは節度をわきまえたレディーらしさを印象づける。正面のボタンを全部留めて、きちんと感とエレガンスを両立。少しくすんだような色が懐かしげな雰囲気を醸し出している。

(C) 2017Twentieth Century Fox Film Corporation

 チェック柄は巻きものでも取り入れやすい。ストールを長く肩掛けする着こなしは大人っぽい着映え。グレー系の渋い色味を重ねるスタイリングはオフィスでも応用が利きそう。あえてストールを束ねたり結んだりしないで、無造作に垂らして、気負いや堅苦しさを遠ざけている。帽子とかごバッグにもオールディーズ感が漂う。