前回は「ゆっくり食べるだけ! ダイエット」のポイントを3つ紹介しました。今回は、硬い食材や弾力がある食材だと自然とかむ回数が増え、ゆっくり食べられることを紹介します。

 ゆっくり食べるには、自然とよくかむ食材を日々の食事に取り入れるのも手だ。お薦めは硬いものや弾力のあるもの。「筋線維が多いタコやイカ、食物繊維が多い野菜、キノコ、乾物などが代表例。水分や脂肪分が少ない食材も、口の中で唾液と混ぜ合わせないと飲み込めないので、少量でもよくかむことになる」(柳沢教授)。

 また、「食材は、調理をするほど柔らかくなってかむ回数が減る」(柳沢教授)。生野菜のように手を加えずに食べる、あまり細かく切らないなどの工夫をすることで、かむ回数を減らさずに食べられる。

 似た食材や料理でもかむ回数に差が出ることも覚えておこう。同じ主食なら、汁気があり、表面がツルッとしているパスタやうどんより、ご飯やパンのほうがかむ回数は多くなる。さらに、パンでも、材料や加工方法の違いでかむ回数が変わる(下図)。お菓子なども同様で、バターをたっぷり使ったソフトクッキーよりも硬いビスケットのほうがかむ回数は多い。

かむ回数ランキング

日常的に食べる食材はどれくらいかむものか。各食材10gを飲み込むまでにかむ回数をまとめたランキング。斎藤滋・柳沢幸江著『料理別咀嚼回数ガイド』(風人社)を基に作成。
日常的に食べる食材はどれくらいかむものか。各食材10gを飲み込むまでにかむ回数をまとめたランキング。斎藤滋・柳沢幸江著『料理別咀嚼回数ガイド』(風人社)を基に作成。