準備なしですぐできて、確実にやせやすくなるダイエット法。それは、いつもの呼吸をちょっと変えること! 呼吸が深くなると代謝が良くなってエネルギー消費が高まり、やせやすくなる。朝と夜の呼吸法とストレッチで“やせる呼吸”に切り替えよう。

 「代謝を上げてやせやすくなるには、深い呼吸ができる体をつくること。朝と夜のストレッチや呼吸法が効果的」というのは、ヨガ指導者の平賀恭子さん。

 呼吸と代謝には密接な関係がある。医師の﨑谷博征さんは「カギとなるのは二酸化炭素。深くゆったりとした息をしていると、呼吸の回数は自然と少なくなり、体内に二酸化炭素が留まる時間が長くなる。それが、代謝アップにつながります」と解説する。

 「血中のヘモグロビンは、二酸化炭素がなければ、細胞に酸素を届けられない。酸素が不足するとエネルギーを生み出すミトコンドリアが働くことができず、代謝が落ちてしまう」(﨑谷さん)。つまり、普段の呼吸が、吐く息の長いゆったりした呼吸に切り替われば、酸素が細胞に届きやすくなり、代謝が高まってやせられるというわけだ。

 それには、「体の緊張を解き、深い呼吸がしやすいようにメンテナンスすることが大切」(平賀さん)。朝と夜にはストレッチや呼吸法も行って、背中や胸、わき腹のまわりを柔らかく保とう。

 「慣れてきたら、吸う息と吐く息の間に一瞬の“ため”をつくるとさらに代謝が高まる。息をするだけで、やせやすい体になりますよ」(平賀さん)。

やせる呼吸 1・朝から「やせる呼吸」にスイッチ

寝たままあくび呼吸

目が覚めたら起き上がる前に大あくびで“やせる呼吸”にスイッチ。「息の通り道を広げるように、口だけではなくのどの奥まで大きく開けて。1日の呼吸がしやすくなります」(平賀さん)。

全身を伸ばしながら大きくあくび
大きく伸びをしながら、できるだけ大きく口を開ける。「はぁ~」と声を出しながら一気に息を吐き出す。頬骨周辺に力が入らないよう注意しながら3回行う。

「あー」と声を出しながら胸の上あたりと腰をたた く。声によって体の内側から、手の振動によって 外側からこわばりをゆるめていく。各1分行う
「あー」と声を出しながら胸の上あたりと腰をたた く。声によって体の内側から、手の振動によって 外側からこわばりをゆるめていく。各1分行う
この人たちに聞きました
﨑谷博征さん
﨑谷研究所所長脳神経外科専門医
奈良県立医科大学・大学院卒業後、国立大阪南病院、医真会八尾病院などを経て、2000年より﨑谷研究所所長。パレオ(原始人食)協会代表理事でもある。『頭がいい人になるための習慣』(キニナルブックス)など著書多数。

平賀恭子さん
スタジオシャンティ日本橋・今宿代表
金融業などに携わりビジネスパーソンとして活動するなか、ヨガと出合う。13年に東京・日本橋、15年には福岡・今宿にヨガスタジオをオープン。呼吸ヨガを立案するほか、代替医療としてのヨガの普及に努める。著書に『呼吸がすべて』(オレンジページ)。

取材・文/西門和美、写真/鈴木 宏、スタイリング/中野あずさ(biswa.)
モデル/津山祐子、デザイン/ビーワークス

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