二の腕が太い、脚がむくむ、手先、足先が冷える。それは、手足の「アーチ崩れ」による血流ダウンが原因かも。手足をもんでアーチが復活すると、血流が回復。ヨレて固まった筋膜も伸び、筋肉がよく動くようになる。「代謝スイッチ」を入れて、やせ体質に!

手首のアーチが崩れると手先が冷えやすくなる

 脚がむくんだり、手足が冷えている。「そんな悩みを持つ人の多くは、手首や足のアーチが崩れている」と、理学療法士の清水賢二さんはいう。手首のアーチという言葉は、初めて聞く人も多いだろう。「手を休めたとき、手首にある骨は本来アーチ状になっている。パソコン作業やスマホ操作で手を酷使することで手のひらが扁平になって硬くなり、手首のアーチが崩れる」と清水さんは解説する。

 「アーチが崩れると、手首を通る血管や筋肉が圧迫され、血流障害や冷えが起こる。また、手首から肩や首、背中へと連なる筋膜が、手首のアーチ崩れを起点にたるんだりよじれたりすると、肩こりや二の腕、顔のたるみの原因に」と清水さん。手首のアーチを取り戻せば、血流が良くなり手先の冷えは解消。筋肉もよく動いて代謝がアップしやすくなる。

手首のアーチが崩れると

1. 手先が冷える

「長時間のパソコン操作などで手のひらが硬くなると、手首のアーチがつぶれる」(清水さん)。手首には指先からつながる血管が通っているので、血管が圧迫されて血流が悪化。指先が冷えやすくなる。

2. 筋膜がヨレて筋肉の動きが鈍くなる
手首のアーチが崩れると「小指から腕、肩甲骨を経由して背骨のラインまでつながる筋膜がヨレてゆるむ。すると筋肉が十分に働きにくく、運動をしても代謝アップしにくい。二の腕もたるむ」(清水さん)。

足裏のアーチが崩れるとむくみやすくなる

 足裏のアーチも、ハイヒールを履く習慣などで崩れやすい。足裏のアーチが崩れると、静脈を心臓に戻すふくらはぎの“ポンプ作用”が低下し、むくみやすくなる。もんで代謝スイッチを入れよう!

足のアーチが崩れると

脚がむくむ、冷える

アーチが崩れると扁平足になり、歩いてもすぐに疲れる。足指からかかとにつながる足底腱膜は、硬くなるとアキレス腱、ふくらはぎの筋肉の動きにも影響。「血液循環が悪くなり、むくみやすい」(清水さん)。

この人に聞きました
清水賢二さん
理学療法士
ナチュレルフェール(福岡市)代表。日本クラーヌフェイシャリスト協会会長。10年に渡り医療現場で培った知識と技術をもとに、美容と治療を融合させた技術を提供する。

取材・文/柳本 操 写真/鈴木 宏 イラスト/三弓素青 構成/羽田 光(編集部)

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