軽い肥満(BMI 24~28)の健康な成人男女30人がアーモンドを毎日約25g食べた。6カ月後まで続けたのは19人で、体重は平均3.4kg、腹囲は平均1.9cm減少していた。「便秘の人が、1日1~2回出るようになった」(井上教授)。

アーモンドとクルミは、ダイエットや美肌に有効な栄養素を含むナッツ界のツートップ、1つはアーモンド。食前や小腹が空いたときに食べよう。

 ナッツの中でも、食物繊維やビタミンEが豊富なアーモンド。最近では「糖質や脂質を分解する酵素の働きを阻害し、とりすぎた糖質や脂質を便として排出する働きがあることが分かった」(井上教授)。

 アンチエイジングの効果も高い。糖と体内のたんぱく質が結合してできる終末糖化産物(AGEs)は老化や病気の原因になるが、「アーモンドには体内でのAGEsの発生を防いだり、食品由来のAGEsにくっついて排出させたりする作用もある」(井上教授)。

アーモンド
 「アーモンドに含まれるオレイン酸などの成分は、糖質分解酵素のα-アミラーゼやβ-グルコシダーゼ、脂肪分解酵素のリパーゼの働きを阻害する。そのため、余分な糖や脂肪の消化吸収を妨ぎ、便として排出する働きがある」(井上教授)。

そのほかの健康効果
・老化物質を排出して肌のくすみやたるみを防ぐ
アーモンドに含まれる成分には、老化物質であるAGEsと結合し、体外に排出する作用がある。肌のくすみやたるみを防ぐ。

・ビタミンEが細胞の老化を防ぐ
強い抗酸化力を持つビタミンEが豊富で、細胞の老化防止や血行促進の作用もある。


ビタミンEや食物繊維、ミネラル類が豊富
ナッツの中でもビタミンEや食物繊維が特に豊富。ほかにもビタミンB2、ナイアシン、カルシウム、マグネシウム、鉄などのビタミンやミネラルをバランスよく含む。現代人が不足しがちな栄養素が詰まったナッツの“王様”だ。

本記事のナッツの成分グラフのデータ:「USDA National Nutrient Database for Standard Reference」より作成

この人に聞きました
井上浩義教授
井上浩義教授
慶應義塾大学医学部化学教室
理学博士、医学博士。九州大学大学院理学研究科博士課程修了。2008年から現職。専門は薬理学、生理学だが、アーモンドをはじめとするナッツ類の研究にも定評がある。「私自身、ナッツを食べ始めて3カ月で体重が5kg減り、悩みだった吹き出物がなくなりました」。

取材・文/村山真由美 構成/平野亜矢(編集部)
※日経ヘルス2014年11月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります