友人宅から、上司の自宅、彼の実家まで、誰かの家を訪問する際、マナーに迷う人が目立つ。読者調査でもプライベートで迷うマナー1位に。日本のしきたり、作法を指導する、「清紫会」新・作法学院学院長の近藤珠實さんに、好印象を与えるオフタイムの訪問マナーを聞いた。

招かれたことへの感謝の気持ちを表したい

 最近は、「誰かの家を訪問する機会がめっきり減ってしまった」と近藤さん。それだけに、「招かれたとき、どう振る舞えばいいか分からない」のが正直なところ。いざというときに「常識知らず」と思われないよう、最低限のマナーは頭に入れておこう。

 最も注意すべきは、日時・人数・滞在時間などの約束を守ること。「約束の時間に5分以上遅れるときは、必ず連絡を入れてください。どれくらい遅れるか把握できれば、招く側も安心ですし、ほかのことに時間を使うこともできるでしょう」。

 招いてくれたことへ「感謝の気持ちを表すこと」も大切。「相手が喜ぶ手土産を探すことも礼儀のひとつ。玄関先では“お招きありがとうございます”と笑顔を」。

 ごちそうが出てきたときは、遠慮なくいただき、「おいしい」と素直に口にして。招く側の、客をもてなそうとしてくれるその気持ちに、心から感謝しよう。

3分で理解! 好印象を与える訪問の基本
訪問前から帰った後まで、訪問時に気を付けたいことをまとめてチェック!

この人に聞きました
近藤珠實
作法のプロ
近藤珠實さん
「清紫会」新・作法学院学院長。77年に同学院を開設後、マナーや作法を伝え、和の心に通じた人材を育てている。執筆、テレビ、講演でも活躍。『日本の作法としきたり』(PHP研究所)など著書多数。

取材・文/ 辻 啓子


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