「脂肪を減らす」「やせる」と2015年に話題を集めた酢タマネギ。その酢タマネギよりも簡単に作れて、高いやせ効果が期待できる食材があった!それが「酢ショウガ」。エネルギー消費をアップし、脂肪の蓄積を抑えます。

 「酢ショウガ」とは、薄く切ったショウガを酢に1晩以上漬けたもの。つまり、甘くない「ガリ」だ。野菜料理家の庄司いずみさんは「和・洋・中を問わず、どんな料理とも相性が良く、食べるだけで体が温まる」と話す。

 この酢ショウガ、ダイエットにぴったりの食材だ。ショウガの機能に詳しい食品医学研究所の平柳要所長によると、「ショウガの辛み成分の一つで、加熱したときに増えるショウガオールには、体幹部を温め、約3時間にわたってエネルギー消費量を高める効果がある」。

 加えて最近、生のショウガに多く含まれるジンゲロールという成分にも、脂肪の蓄積を抑える作用があると分かってきた。早稲田大学理工学術院理工学研究所研究院講師の岡本真由美さんは、「動物実験では、生のショウガに多いジンゲロールをとると、内臓脂肪と皮下脂肪の量が減り、体重増加が抑えられた」と話す。

 ショウガと合わせる酢にも、毎日大さじ1杯以上とることで、内臓脂肪や皮下脂肪が減らせるという作用がある。

 酢ショウガは、まさにダイエット食材の最強タッグ。そのままでもよし、冷えも気になる人は加熱して取り入れよう。

この人たちに聞きました
平柳 要所長
食品医学研究所
医学博士。東京大学大学院医学研究科修了。日本大学医学部准教授を経て現職。著書に『決定版 医者いらずのウルトラ蒸しショウガレシピ』(ぴあMOOK)など。「水よりも、pHが低い酢にショウガを入れて加熱するほうが、ジンゲロールがショウガオールになりやすい」。

岡本真由美さん
早稲田大学理工学術院
総合研究所理工学研究所
研究院 講師

京都大学大学院医学研究科修士課程を修了後、理化学研究所、G&Gサイエンスを経て、早稲田大学大学院先進理工学研究科生命理工学博士後期課程を修了(神経病理学)。同大学先進理工学部応用化学科助手などを経て現職。

庄司いずみさん
野菜料理家
主宰する「庄司いずみ ベジタブル・クッキング・スタジオ」では、野菜料理教室を開催。1月末に『酢しょうがでやせる! 元気になる!』(主婦の友社)を発行予定。「酢ショウガはみじん切りや千切りで漬けてもいい。照り焼きや味噌炒めなど、甘辛い料理によく合います」。

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