私たちの腸には、1000種類以上、100兆個にも及ぶ菌がいます。今、そんな腸内細菌の集まり「腸内フローラ」が話題です。なんと、お通じだけでなく、アレルギー、肥満、ストレスなど、全身の健康や美容に関わっているとわかってきたからです。今月の日経ヘルスは、そんな「腸内フローラ」大特集です。

 では、本題に入りましょう。腸内フローラを整えるためには、なにが必要なのでしょうか? 編集スタッフが取材で導き出した答えは、善玉菌を育てる「育菌」。一番は、野菜や果物をしっかりとることです。野菜や果物には、善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維がたっぷり含まれています。だから、しっかりとると、善玉菌がすくすく育ち、腸内フローラが整うんですね。

 もちろん、善玉菌自体を投入するヨーグルトなどの発酵食も大切ですし、腸をおそうじする不溶性食物繊維が多いキノコといった食材をとることも不可欠です。

 今回、田中マヤさんやAYUMIさんといったモデル、美容家の岸紅子さんにご登場いただいていますが、みなさん、手作り発酵食を積極的に取り入れられ、“育菌”生活を実践されています。やはりキレイの秘密は、“育菌”なんですね。

 今月号では育菌に役立つ様々な方法をご紹介しています。

「朝1分!育菌・みそスープ」では、だしいらずで、育菌効果の高い味噌汁(みそスープ)をご紹介しています。なかでもイチオシは、アボカドみそスープ。一口大に切ったアボカドと海苔を入れて、味噌を加え、お湯を注ぐだけ。おいしいうえに、味噌には食物繊維と乳酸菌が含まれ、アボカドには意外にも食物繊維がたっぷり!腸内フローラを整えてくれます。

 また、「おやつに最適!ドライフルーツででるでるダイエット」という記事も。ドライフルーツは、食物繊維を凝縮した、お通じ改善効果が高い食材です。

 しかも最近、ブドウのポリフェノールをとると、腸内の“ヤセ菌”ともいわれる腸内細菌が増えることが動物実験でわかってきました。まだはっきりとわかりませんが、ポリフェノールの多いドライフルーツには、そんな効果も期待できるかもしれません。

 そして、みんな大好き「納豆vsヨーグルト」では、二つの食材を徹底比較しています。ヨーグルトには乳酸菌やビフィズス菌がたっぷり含まれますが、食物繊維がありません。一方で、納豆には食物繊維がたっぷりあるものの、実は乳酸菌やビフィズス菌はゼロ。どちらも腸内フローラを整える効果がありますので、お互いのいいところを生かしながら、食生活に取り入れたいですね。とっておきのレシピもご紹介しています。

 ちなみに、ヨーグルトには、ダイエットや美肌、アレルギー改善、インフルエンザ予防など様々な効果が報告されています。そこで、機能別に菌をご紹介する「機能別乳酸菌ガイド」を総力取材でまとめました。スーパーに持って行けば便利な、ファミリーサイズヨーグルトの効能早見表つきですよ!また、「変わり種納豆ガイド」「すごいキムチ図鑑」「えらいキノコ図鑑」といった保存版ガイドもご用意しています。