月間ネット炎上件数の推移(2015年と2014年の比較)

 ビッグデータ解析を手がけるエルテスがまとめた2015年12月の「ネット炎上速報」によると、12月のネット炎上件数は126件で、2014年12月の80件と比べ57%増加した。前年同月を大幅に上回ると同時に、2015年で最多の月となった。

 炎上のきっかけは他の月よりいっそう多岐にわたり、特に「失言」が多かった。中でも最も多く炎上原因となったのは、Twitter上の政治家の発言で約4割(38%)を占めた。次いで芸能人(19%)、企業のSNS公式アカウント(12%)が続いた。

 ネット炎上速報とは、エルテスが前月のネット炎上件数を独自に算出して発表する月間レポート。Twitterで50回以上のリツイートが行われ、特定のまとめサイトにまとめられたものから、エルテスが「炎上」と判断した件数を抽出している。

 最近のネット炎上の事例としては、岐阜県美濃加茂市が同市を舞台とするライトノベル原作のアニメキャラクターを観光ポスターに起用したところ、胸を強調したキャラクターの風貌がTwitterなどで話題になり、「セクハラ」などと大きく批判された。

 エルテスによると、企業や団体の宣伝に使われる画像や動画が炎上するケースが増えている。ほとんどの場合において発信者に悪意はなく、「不快」「差別的」と捉えた人の投稿が拡散して炎上する。こうした認識は個人差があり、「不快と感じない」と擁護する人も多いが、ネガティブな話題がネット上で盛り上がるため、発信した企業や団体に悪影響を及ぼしてしまう。

 また、画像や動画は視覚に訴えるため印象が強く、さらに日本語が分からない外国人でも理解できてしまうことから、拡散力がより高い傾向がある。企業や団体が宣伝に使用した画像が炎上したケースでは世界的に批判され、大炎上につながる恐れがあると、エルテスは指摘している。

■関連情報
・エルテスのWebサイト eltes.co.jp/

取材・文/鈴木 英子=ニューズフロント