塩は、水で溶かしてスプレーボトルに入れて使う

 手に塩をつけて握るわけですが、塩を変えると、同じお米を使っても、おにぎりの味が変わってきます。お米の甘さを引き出す塩、旨味を引き出す塩、塩の旨味で米を食べさせるような塩、味付きでまるでおかずを一緒に食べているかのような塩など、いろいろあります。

 行楽のお弁当も、何種類か違うお塩を使うと、いろんな味の塩おにぎりが楽しめますね。

 ところで、おにぎりを握る際の塩の使い方なのですが、実は、3種類の方法があります。

(1)手水+塩
 これは、手を水で濡らして塩をつける一般的なやり方ですが、よく見てみると、塩がまばらについてしまいます。そのため味ムラができてしまいがちというデメリットがあります。

2)塩をごはんに混ぜ込む
 酢飯を作る時のように、ごはんに事前に塩を混ぜ込んでしまう方法があります。そうすることで、ごはん全体に塩が行き渡るので、味のムラがなくなります。ただし、切るように上手に混ぜないと、ごはんを練ってしまい、米粒がつぶれてしまう可能性があります。一般の方には少し難しい方法です。

 いちばんオススメの方法が、次の(3)です。

(3)水塩を作る
 お気に入りの塩を、濃度20%程度になるように水に混ぜて、濃い塩水を作ります。50ccの水に対して10グラムの塩。これを「水塩」と言います。ちなみに本来の水塩とは、海水を煮詰めて濃度20%にしたものなので厳密にいうと異なりますが、ここでは広い意味での水塩ということでご理解ください。

 100円ショップに売っているスプレーボトルに詰めて使います。だいたい1プッシュで0.05グラムくらいの塩が出ます。これを、茶わん1杯分のごはんに対して、左右の手のひらに3プッシュずつして手水の代わりにします。こうしてからおにぎりを握ると、ほどよい塩味がまんべんなくおにぎりの表面につきます。

 またこの水塩のいいところは、すでに塩が水に溶けているので、塩分量としては少ない量でも、しっかりと塩味を感じられるので、塩分摂取量を減らすことができます。塩は水に溶けて初めて味として受容体に受容されるので、溶けた状態だと味を感じやすいのです。減塩を気にしている方にもオススメの方法です。

 それでは最後に、オススメの個性的な塩を紹介しましょう。