腸内細菌が作るエクオールが女性ホルモンの働きを助ける

 そんな中、女性特有の不調をサポートする成分として注目されているのが、大豆成分をもとに腸内で作られる「エクオール」だ。エクオールは大豆に含まれるポリフェノールの一種、大豆イソフラボンが、ある種の腸内細菌で代謝されてできるもので、女性ホルモンと似た働きをすることが分かっている。

 大豆イソフラボンが女性の不調にいいことはよく知られているが、エクオールはイソフラボンがより女性ホルモンに近い形になった成分なのだ。

 すでに閉経し、女性ホルモンが激減している女性がエクオールをとったところ、シワの面積が減ったり(上グラフ)、更年期症状が緩和するとの研究があるほか、体内にエクオールが多い人はPMS症状が軽いとの報告もある(下グラフ)。

 大豆でこうした効果を得るには、「腸内細菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖などをとり、腸を整えておく必要がある」と小林院長。

 だが最近、大豆を食べてもエクオールを腸で作れない人がいるということも分かってきた。「エクオールを作ることができる人は、日本人で約5割、欧米人で約3割。若い人ほど少なく、日本人でも20代では約20%しか作れないとの報告も。これは食生活の影響が大きく、腸内にエクオールを産生する菌がいるかどうかの違いによると考えられている」。

 では、エクオールを作れない人はどうしたらいい? 心配ご無用。サプリメントも登場している。「大豆製品が苦手な人、女性ホルモン薬に抵抗のある人も使いやすい。実際に使った人からは、肌の調子がよくなった、のぼせや気分の落ち込みなど更年期症状が改善した、PMSが楽になった、疲れにくくなったとの声が多い」と小林院長は話す。

多くの臨床試験で、首・肩の凝りや糖・脂肪代謝の改善のほか、ホットフラッシュや骨密度の低下抑制などの効果も明らかに
多くの臨床試験で、首・肩の凝りや糖・脂肪代謝の改善のほか、ホットフラッシュや骨密度の低下抑制などの効果も明らかに

取材・文/渡辺満樹子、写真/稲垣純也、イラスト/もり谷ゆみ
提供/大塚製薬
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