ヨガインストラクターとしてテレビや雑誌などで引っ張りだこのTakkoさん。女性の身体について体系的に学び、産前産後やマタニティのヨガ、当時はまだ珍しかった産後ママとベビーのためのヨガなど、女性のライフサイクルに応じたケアを網羅。最近は骨盤に着目し、ピルビス(骨盤)ワーカーとしても活躍中です。だんだん冷えてくるこの季節、TakkoさんにWOL読者の女性に大切にしてほしいことをお聞きし、オフィスやおうちで気軽にできるプチエクササイズを教えていただきました。

――Takkoさんがヨガを学びはじめたきっかけは?

 30歳のとき、二人目に妊娠した子を初期流産で亡くしてしまったことです。妊娠がわかったのは、折しも一歳の長女がウィルス感染で入院する、というときでした。娘の看病に明け暮れるなか、翌週私自身も感染。入院を余儀なくされます。

 激しい腹痛のなか、でも妊娠初期は赤ちゃんの大事な器官が作られる時期。薬の服用には慎重に、とされる時期です。鎮痛剤は使えない、でもあまりの痛みに、汗がだらだらにじみ出る……。そして無事、4日で退院。

 数週間後、出血があって、病院へ行くと「安静にして、少し様子を見てください」と言われました。数日してもおさまらないため、もう一度受診したところ、絶対安静とのことで入院に。ですが、その甲斐なく妊娠10週で早期流産となってしまいました。

<b>Takko(たっこ)</b><br>1977年生まれ。laxmi yogaTT・専科を終了後、Ana Davisに師事し女性の為のヨガを学ぶ。その後、骨盤の重要性を感じヨガとは別の観点からなるマスターピルビスワーカーを修得。現在は主に、子宝・マタニティ・産後リカバリー・骨盤ヨガ、ベビーマッサージのクラスを担当。また、野外でのパークヨガやビーチヨガ、サーフボード上で行うSUPヨガなど、ファミリーや初めての方でも楽しめるアウトドアヨガレッスンの推進にも取り組んでいる。ヨガを通し女性やファミリーに向けてのイベントに多数出演、日テレ「嵐にしやがれ」寺ヨガ出演など全国幅広く活躍中。flemewアンバサダー、SUPウェアーSPOUT WOMWNSアンバサダー、バースデーLOVE検診アンバサダー。ブログ:http://ameblo.jp/takko1up/
Takko(たっこ)
1977年生まれ。laxmi yogaTT・専科を終了後、Ana Davisに師事し女性の為のヨガを学ぶ。その後、骨盤の重要性を感じヨガとは別の観点からなるマスターピルビスワーカーを修得。現在は主に、子宝・マタニティ・産後リカバリー・骨盤ヨガ、ベビーマッサージのクラスを担当。また、野外でのパークヨガやビーチヨガ、サーフボード上で行うSUPヨガなど、ファミリーや初めての方でも楽しめるアウトドアヨガレッスンの推進にも取り組んでいる。ヨガを通し女性やファミリーに向けてのイベントに多数出演、日テレ「嵐にしやがれ」寺ヨガ出演など全国幅広く活躍中。flemewアンバサダー、SUPウェアーSPOUT WOMWNSアンバサダー、バースデーLOVE検診アンバサダー。ブログ:http://ameblo.jp/takko1up/

――ご心境は……?

 ああしなければよかった、あのときこうしなければ、ああすればよかった……自分を責めて、あらゆることを後悔しましたね。

 “妊娠したら、普通に産める”――そうなんの疑いもなく信じていたことが、当たりまえなんかではなかったのだと。

 でもそれは、赤ちゃんが選んだことだった。いまはそう思えるようになりました。でも当時はとにかく自責の念でいっぱいで落ち込みました。

――そんな現状を変えようと、アクションを起こしたのですね?

 しばらくは悲しみに沈みました。このままでは娘や家族に、そして自分にもよくないと思い、なにか目標を持とうと考えたのですね。そこで自分が好きなことを、あらためて振り返ってみました。

 20代前半から趣味でヨガをはじめて以来、好きでなんとなく続けていたので、きちんと勉強してインストラクター資格をとろうと。半年間、ヨガ指導者養成のスクールに通って学びました。

 とはいえ、本格的に職業にするつもりはなかったんです。なにかひとつ「やり遂げた」と実感できるかたちが、いまの自分には必要だな。さらに好きで打ち込めるものならなおいいかなと、それだけでした。

――実際に学んでみてどうでしたか?

 ヨガをまたすごく好きになりました。でもヨガは歴史があって学びが深く、身体能力の上でも静かなチャレンジが続きますし、また内観も深く……とても人に指導するなんて私にはできない。学べば学ぶほど、修行が足りないと痛感しました。

 でもスクールを卒業する頃に、ふと思ったんです。スクールはもうじき卒業だけれど、私が日常生活でやっている“子育て”も日々修行ではないか? 毎日予測できないことが連続する子育ては、私にとってはある意味修行ではないかと。当時は娘のアトピーと向き合っていた時期でもありました。

 それなら、いま日々積み重ねていることだし、ヨガのことも子どもに向き合うことも、いっしょに学んでいきたいと思ったんです。これこそがいまの自分に必要なことではないかと。

 そしてまず、当時はまだ数少なかった、産後のママとベビーがいっしょにできるヨガやベビーマッサージを学びました。それからその前の段階である妊娠中の女性のためのマタニティヨガへ。さらにさかのぼって赤ちゃんがほしいかた、また不妊で悩むかたに向けたヨガ、やがて自分が迎える更年期についても学びを深めていきました。

 そうした女性のライフステージの変化に沿ったヨガを学んでいきましたね。いまは娘が8歳。外遊びをする時期ですから、娘とともにサーフボードの上でできるSUPヨガを楽しんでいます。

――ありがとうございました。次回(11/30公開予定)はTakkoさんがヨガに加えて注力されている“骨盤”について、お話をうかがいます。

 次のページからは、オフィスの隙間時間にできる簡単エクササイズを教えてもらいました!

 「ヨガって、さあヨガマットを敷いてやろう! と構えなくてよいのですよ。仕事の合間、トイレでも、座ってさえいればいつでもどこでもできるものをご紹介します。日常生活のなかにぜひ気軽に取り入れてみてくださいね」(Takkoさん)