愛用歴20年、前田京子さんの「はっか油」生活

リビング中央に鎮座するキャビネットは、熟成中の手作り石けんや、ボディ・スキンケア用品などの材料が詰まった「薬棚」

 自然素材を使った手作り石けんやボディケア用品の楽しみ方の著書が多い前田京子さん。近著『はっか油の愉しみ』(マガジンハウス)では、34のレシピをエッセイとともに紹介している。

 「はっか油との出合いは、20年ほど前。薬局の棚の隅に“日本薬局方”と書かれた瓶を発見したんです。当時愛用していたペパーミントの精油は、生活で“使い倒す”には値段が高くて。もしやこれが使えるかも、と和種のはっか油を試してみたら、そのキリッとした香りが気に入ってしまい、毎日の暮らしに欠かせない存在になりました」

 横浜のお住まいの玄関に足を踏み入れると、はっかの清涼感あるクリーンな空気がふわり。リビングのキャビネット、キッチン、バスルームの棚など、あらゆる場所にはっか油などを使った手作りの家庭用品が並ぶ。

 前田さんの宝物は、骨董品店で見つけた「はっか生活の“虎の巻”」ともいうべき古書。1900年代初旬に米国の薬局で使われていたもので、その処方を参考に現在の単位に計算し直しはっか油レシピを試しているそう。「気分転換やカゼ予防、ボディケア用品や洗濯、バス用品にと万能。キッチンやお風呂などの掃除アイテムとして使えば殺菌・芳香浴になるし、手肌にも優しいのが魅力。安心で気持ちもいいので、我が家からは既製品が姿を消しました」。

右/リネンの入った引き出しにははっかの匂い袋が。中央/玄関には岩塩の入った器。ここに精油を垂らして香りを楽しむ。左/ハワイ島で見つけた古書。天然オイルや精油、ハーブなどを使った薬や化粧品、日用品の調合法が1200ページ以上にわたり紹介されている。