薬局で手ごろな価格で手に入り、風邪予防から家の掃除まで、さまざまな生活シーンで大活躍してくれる「はっか油」。和種ミントの香りが爽やかな、はっか油の効用と暮らし上手のヒントが詰まった簡単レシピを3回に渡り、橋口玲子医師と愛用歴20年の前田京子さんに教えてもらいましょう。本日は第3回です。

第1回『「はっか油」で忙しい年末を健康生活で乗り切ろう』
第2回『ハウスキーピング、大掃除にお役立ちのはっか油の使い方』
第3回『年末年始を健やかに過ごせる「はっか油」は必需品!』

 市販のカゼ予防・ケア対策商品にも多く使われるはっか。まず試したいのが基本の「はっか水」だ。メントールの抗菌、消炎鎮痛作用で、うがい薬のほか、マウスウォッシュにも使える。

 「のどが痛いときや口内炎ができたとき、食後の口臭予防にもいい。食後の消化も助けてくれるので、食べ過ぎ時に使うとすっきりします」(前田さん)。

 キッチンソープと兼用できるハンドソープは、汚れをしっかり落としながら手の潤いもしっかり守る優れもの。乾燥する季節には、頭痛や肩こりにも効くバーム(軟膏)、はっかのマスクも重宝する。はっか油はほかの精油と相性がいいので、組み合わせて使うのもお薦め。

洗浄・保湿効果も抜群!
(1) はっかとレモンのハンドソープ

液体石けんに入れて振るだけ。さわやかな香りで頻回に使っても手が荒れず、洗い上がりの手はしっとり。柑橘系の精油には洗浄を助ける効果も。

材料
はっか油……5滴
液体石けん(できれば植物性無添加のもの)……350ml
グリセリン(できれば植物性のもの)……50ml
レモン精油……15滴 好みの容器(泡ボトル)

作り方
ボトルの中で液体石けんとグリセリンを合わせ、はっか油とレモン精油を加えてよく振り混ぜる。

うがい薬、マウスウォッシュに
(2) 基本のはっか水

「作るときに、よく振って混ぜるのがポイント。使う目安は1回に50~100ml程度。胃もたれの際は、最後のひと口ほど飲み込んでもいい」(前田さん)

材料
はっか油……1滴
水……200ml
蓋付きの容器(ガラスの保存瓶など)

作り方
1. 容器に半量の水(100ml)とはっか油を入れる。水が冷たいと精油がなじみにくいので、常温のものを。
2. 蓋をして、勢いよく上下に20回ほど振る。
3. 残りの水を加えて、さらに白濁するまでよく振る。

point:口当たりを柔らかくしたいときは、8時間以上置いてから使うか、紙のコーヒーフィルターで漉すといい。

肩こりや虫除けに
(3) はっかのバーム

塗るとスーッとする清涼感と同時に血行も良くなる軟膏。鼻づまり、肩こり、切り傷ややけど、虫刺され、虫除けにも。デング熱対策にも注目株。

材料
はっか油……60滴
ワセリン……10g
蓋付きの容器(メンタム缶やクリーム容器など)

作り方
ワセリンにはっか油を垂らし、よく混ぜ合わせる。蓋付きの密閉容器に保存する。

point:肌が敏感な人はパッチテスト(ひじの内側に少量をつけて、半日ほど様子を見る)をし、肌に刺激がないことを確かめてから使用する。目に入らないように注意。