広報・PR業のベンチャー企業でマネジャーを務める渡辺彩香さん。元声優の経歴を生かし、ラジオパーソナリティーとしても活動中です。憧れの仕事に就き、誰もが羨むような結婚を果たしましたが、まさかの事態が起こります。キラキラ人生がハードモードに変わるまでの話を聞きました。

前編 ヒロイン役で声優デビュー、ハイスペ婚から落ちた「闇」 ←今回はここ
後編 自分を苦しめていたのは「優等生であるべき」という呪い

会社員もいい! 自由業から転身して感じたこと

 私が初めて会社員として働き始めたのは29歳のとき。PR会社のフロントステージに入社し、2019年で3年目を迎えました。

 現在、約25社のクライアントを担当しており、そのほとんどがスタートアップのベンチャー企業や新規ブランド。まだ知られていないサービスや新商品を、メディアへのアプローチやイベントを通じて発信し、表舞台へ出していくのが私たちのミッションです。

 PRイベントの企画・運営、掲載を目指すメディアの選定、プレスリリース作成など、業務は多岐にわたりますが、新しい商品やサービスが世に出る瞬間を見られるのがとても楽しいですね。

 会社で広報・PRマネジャーとして働く一方で、声優として活動していた経験を生かして、ラジオパーソナリティーやMCの仕事をしています。フロントステージには副業を応援してくれる風土があるので、やりたいことを1つに絞らずに取り組めるんです。それが私には合っているし、本当に良い環境に恵まれました。

 何より、会社員のいいところは毎月お給料がいただけて、有給休暇があること。大学卒業後、声優としてデビューし、就職をしなかった私にとって、安定した収入があるのはとてもありがたいことなんです。「会社員もいいものだな」と心から実感しています。